これで基本は大丈夫!リアルチャートを使ったスマートマネーコンセプトのおさらい

今回は前回解説したスマートマネーコンセプトの概要の続編ととして、実際のチャートを使いながら、ストップ狩りの発生した所、そこから形成されるオーダーブロックと狙いたいポイントまでの流れと考え方について解説していきます。

今回の記事を見ることで「スマートマネーコンセプトではどこを狙っていけば良いか?」がより理解できると思います。

本記事の動画解説版もあります。

スマートマネーコンセプト(SMC)のおさらい

スマートマネーによるストップ狩り⇒オーダーブロック形成⇒mitigationまでの流れは以下の通りです。(画像は上昇トレンドの場合。下降トレンドは逆)

  1. 上昇トレンド中に、スマートマネーが売りで入ってトレンドラインや押し安値をブレイクさせる(ストップ狩り)
  2. ブレイクすると他の市場参加者の注文も入って勢いよく下げて流動性が増す。その中でスマートマネーが本命の買いを入れる
  3. 価格は大きく上昇する
  4. その後、価格がスマートマネーがストップ狩りを行った価格帯(オーダーブロック)まで戻ると、スマートマネーがストップ狩り時に入れたショートポジションを決済する(mitigation)
  5. mitigationとなると、再度価格が上昇する

我々一般的のトレーダーがが狙いたいのは、オーダーブロックまで戻して反発するポイントです。
これを上手く狙うことで、高勝率で損小利大のトレードが可能になります。

では、実際のチャートからこのパターンを見ていきましょう。

上昇トレンドの例

トレンドラインや押し安値をブレイクするストップ狩り?

このチャートのそれまでの流れとしてはしっかりとした上昇トレンド。
チャートの右端ではトレンドラインや押し安値を下にブレイクしてきています。

トレンドラインや押し安値より少し下には多くの売り注文が入っており、ブレイクによってこれらの注文が発動すると、下落の勢いが増します。

一般的にはここで上昇トレンド終了と判断しますが・・・

この時点ではストップ狩りかどうかは分かりませんので、ストップ狩りを見越してロングするは非常に危険ですのでやめておきましょう。

 

高値をブレイクしてオーダーブロックを形成

その後は勢いよく上げて直近の高値をブレイクしました。
上げの途中の足を見ると、FVGが連続しており、かなり勢いがあることが分かります。

この時点で、先ほどのトレンドラインや戻り高値をブレイクしたのはスマートマネーによるストップ狩りだったのではないか?と考えます。

ストップ狩りを行い、市場が高い流動性を得たところで本命のロングを仕掛けた結果、相場が大きく上昇した・・・と解釈するわけです。

そうであるならば、ストップ狩りが行われた辺りの価格帯は、強いサポートゾーンである「オーダーブロック」となります。

強いサポートになる理由は、この価格帯まで再度戻してきたところで、スマートマネーがストップ狩りの時に仕込んだショートポジションを決済(ロング)するからです。

 

オーダーブロックまで戻す

それから上昇を続けた後、価格は再度オーダーブロックまで戻してきました。

前述通り、スマートマネーがここでストップ狩りの時に入れたたショートポジションを決済したら、相場が大きく反発することになります。

我々が狙いたいのはココです。

オーダーブロックまで戻して、スマートマネーの決済注文が発動するかどうかを見極めてエントリーしていきます。

mitigationによって大きく反発

オーダーブロックまで反発した後、スマートマネーによる決済(mitigation)により価格は大きく反発しました。

オーダーブロック辺りでロングポジションを取っていれば、大きな利益になっています。

今回の全体の流れは以下のようになります。

ストップ狩りやオーダーブロックを見極めるポイントは以下の2点です。

  • 目立ったトレンドラインや安値を割らせる
  • その後、勢いよく上昇する(FVGがあると尚良し)

大事なのは、ストップ狩り後に価格が大きく反発することです。

特にFVGが何度も連続するような勢いのあるような上げがあれば、ストップ狩りだったことの信憑性が上がり、オーダーブロックで反発する確率や勢いも上がります。

もう一例ご覧ください。

このチャートでは地味な上昇トレンドの中で、長い下ヒゲがトレンドラインや押し安値を下にブレイクしましたが、その後勢いよく上昇しています。

セオリー通り、これはストップ狩りと判断できますので、ストップ狩りが行われた価格帯(ヒゲ)をオーダーブロックとして、ここまで戻してきたところでロングすれば、大きな利益となりました。

下降トレンドの例

次は下降トレンドの例です。

トレンドラインや戻り高値をブレイクするストップ狩り?

このチャートのそれまでの流れとしては下降トレンドですが、チャート右端では戻り高値やそのひとつ前の高値を一気にブレイクしてきました。

通常ならここで上昇トレンドは終了となります。

安値をブレイクしてオーダーブロックを形成

しかし、その後は再度勢いよく下げました。
下げの初動ではFVGが頻出しており、その勢いを見ることができます。

ここで「少し前の上昇はスマートマネーによるストップ狩りだったのでは?」と考えます。

もしそうであるならば、大きく下げる前の高値圏は、強いレジスタンスのオーダーブロックとして機能することになります。

オーダーブロックまで戻す

それからゆっくりと上昇しながらオーダーブロックまで戻してきました。

ここでスマートマネーがストップ狩り時に行ったロングポジションの決済(ショート)を行ってくれれば、価格は下げていくはずです。

mitigationによってオーダーブロックで下落

大きく下げてくれました。

もし、オーダーブロックまで戻してきて来たところでショートしていれば、かなり高いリスクリワードでトレードになっていたことでしょう。

今回の全体の流れです。

ストップ狩りが明らかに見えるほど、その価格帯はオーダーブロックとして機能しやすくなります。

その明かなストップ狩りは、以下の点に注目することでよくわかります。

  • 目立ったトレンドラインや高値を上にブレイクさせる
  • その後、勢いよく下落する

これらが中途半端に見えたら、その分だけ精度が落ちますので注意してください。

もう一例ご覧ください。

明らかな下げの中で急上昇するも再度下落をして安値を更新しました。

この値動きの高値付近がオーダーブロックとなり、再度このレートまで戻したところで強い売りが入って下落しています。

まとめ

今回はリアルチャートを使ってSMCの基本について解説しました。

どういったところに注目して、どんな局面でエントリーすれば良いのかが見えてきたのではないかと思います。

今回ご紹介したオーダーブロックは一番基本的なモノですが、実は他にも色々な種類のオーダーブロックがあります。

更に、価格がオーダーブロックに到達したら下位足に切り替えて、更にエントリーポイントを洗練して勝率・リスクリワードを挙げるテクニックもあります。

スマートマネーコンセプトは難解ですが、非常に奥が深く、それを理解できれば非常に高い精度でトレードをすることができます。

今後もSMC関連の記事を更新していきますので、当サイトのチェックをよろしくお願いします。

 

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