OBIMからの反発に特化した手法の優位性について

本記事では、前回ご紹介したOBIMからの反発に特化した手法について多くの例を出して解説します。

前回のOBIMからの反発に特化した手法の記事や動画については、結構反響を頂き、SMCについて興味を持たれている方が着実に増えていることを実感しました。

SMC自体は少々複雑で難解ではありますが、その理論の中を一部を切り取って手法化しても、しっかりと優位性はあります。

今回の記事ではOBIMに特化した手法ついて過去のエントリーポイントを多く出しながら優位性を確認し、実際にどれくらいの優位性があるのかを確認しながら解説します。興味のある方は是非ご覧ください。

手法のコンセプトや考案に至るまでの経緯は以下の記事をご覧ください。

OBIMを利用したルールについて

本手法では、私が開発した「OBIM候補でサインを出すインジケーター」を利用します。

手法は以下の通りです。

  1. 15分足のドットが点灯する
  2. ドット点灯後、15分足で直近の高値や安値をブレイクして、ドットの足の価格帯がオーダーブロックになる
  3. オーダーブロックの価格帯まで戻したところで、1分足の方でドットが点灯したらエントリー

エントリーポイント1(ロングの場合)

トレンドに乗ったエントリーポイントです。

15分足でインジケーターのドットが点灯したら、直近の高値をブレイクするのを待ちます。(ブレイクしなければエントリー条件を満たしません)

ブレイクしたらドットの点灯した価格帯がオーダーブロックになりますので、そこまで戻して来たら1分足に切り替えます。

1分足で15分足のオーダーブロックにタッチして反発し、1分足の方でもドットが点灯したらエントリーします。

ドットが点灯しなければエントリーしません。
また、15分足レベルで実体がオーダーブロックを逆方向に完全にブレイクした時点でエントリーはできないと判断します。

エントリーポイント2(ロングの場合)

トレンドの反転を狙うエントリーです。

15分足でインジケーターのドットが点灯したら、直近の高値をブレイク(CHOCH)するのを待ちます。(ブレイクしなければエントリー条件を満たしません)

ブレイクしたらドットの点灯した価格帯がオーダーブロックになりますので、そこまで戻して来たら1分足に切り替えます。

1分足で15分足のオーダーブロックにタッチして、反発し、1分足の方でもドットが点灯したらエントリーします。

反発したとしても、ドットが点灯しなければエントリーしません。
また、15分足レベルで実体がオーダーブロックを逆方向に完全にブレイクした時点でエントリーはできないと判断します。

このインジケーターの入手方法については以下の記事をご覧ください。

OBIM候補でサインを出す「OBIM」

今回の検証ルール

今回は、OBIMからの反発に特化した手法について、上記の基本ルールに加えて、より具体的な利食い・損切りルールを加えてその優位性を検証しました。

条件は以下の通りです。

検証ルール

  • 通貨ペア:ユーロドル、ポンドドル
  • 検証期間:10月1日~10月18日
  • 損切り:エントリー直近の安値(ロングの場合、ショートはその逆)
  • 利食い:リスクリワードが2となるところで利食い

そして、このルールで検証した結果は以下の通りとなりました。

ユーロドル

ポンドドル

トータル(pips)

113.5pips

152.1pips

トレード回数

14回

12回

勝率

71.4%

66.7%

プロフィットファクター

5.49

5.45

リスクワード2のルールで勝率が両者とも65%以上。かなり良好な結果です。

1分足を使ってエントリーする割にはチャンスは少なめではありますが、平均すれば1日に1回程度のチャンスがあります。

また、通貨ペアを増やせば、もっとチャンス増やせます。

人によっては「SMCの邪道」と言われるかもしれませんが、エントリーまでの判断の量や負担が圧倒的に減らせますので、初心者の方でもやりやすい手法です。

では、今回の検証期間の全エントリーポイントを見ていきたいと思います。

ユーロドル

10月3日

■15分足

高値と安値を切り上げる中の押し目でドットが点灯。
直近の高値をブレイク(BOS:break of structure)した後にオーダーブロックへ戻しています。

■1分足

しっかりと15分足のオーダーブロックにタッチしてからドットが出現したらエントリーです。

ドットが確定するのは、ドットが出現した次の足が確定した所になります。(このチャートでは赤い矢印の付いた陰線になります)

10月6日

■15分足

高値と安値を切り上げる中の押し目でドットが点灯してオーダーブロックになっています。

■1分足

ここでは3回のエントリーがありました。

今回のルールでは、利食いや損切り後、再度オーダーブロックまで戻して、安値を更新した所でドットが点灯するのであれば、何度でもエントリーするようにしています。(ただし15分足のオーダーブロックを、15分足の終値でブレイクしたら終了)

10月10日

■15分足

強く下げた後に底値付近から反発しているポイントがオーダーブロックになっています。

■1分足

オーダーブロックまで戻して、二重ドットが点灯してしっかりと上昇しています。

本ルールでは、ポジション保有中にドットが点灯しても、追加エントリー等はしません。

10月11日

■15分足

それなりにしっかりとした上昇トレンドの押し目でドットが点灯し、オーダーブロックとなりました。

このように比較的わかりやすいほど勝率は上がります。

■1分足

15分足のオーダーブロック下限まで下げてドットが点灯。しっかりと勝てました。

10月12日

■15分足

前回のエントリー後、勢いよく下落しました。

その戻りでドットが点灯し、安値を割ってCHOCH。オーダーブロックとなりました。

■1分足

オーダーブロックまで戻してドットが点灯。そのまま下げていきました。

ひとつ前の山でもドットが点灯していますが、しっかりとオーダーブロックにタッチしていないのでエントリーとなりません。

10月13日

■15分足

高値と安値を切り上げる上昇の流れの中でドットが点灯。
少し分かりにくいですが、ルールとしてはオーダーブロックです。

オーダーブロックまで戻して2回チャンスがありましたが、2回とも損切りとなりました。

■1分足

2回エントリーチャンスがありましたが、どちらとも損切りに終わりました。

10月17日

■15分足

全体的に上昇の流れの中で、頂点付近でドットが点灯して直近の安値を少しブレイク(CHOCH)。

高値圏がオーダーブロックとなります。

■1分足

勢いよく戻したものの、オーダーブロック内でドットが点灯。
勝ちトレードとなりました。

左側の2つのドットは、15分足で安値を割る前なのでエントリーにはなりません。

10月17日

■15分足

少しレンジの流れの中で長い下ヒゲが点灯した後にドットが点灯。
しっかりと高値をブレイクしてBOSとなりました。

■1分足

1回目は損切りとなりましたが、安値を更新後、再度ドットが点灯して2度目のエントリーとなりました。

10月18日

■15分足

少し地味な流れからドットが点灯後勢いよく上昇してオーダーブロックとなりました。

■1分足

オーダーブロックタッチからすぐにドットが点灯。
ほとんど含み損を抱えない理想的なエントリーとなりました。

10月18日

■15分足

ドット点灯後に陽線が連続してヒゲレベルではありますが高値を更新。
底値圏がオーダーブロックになったところで戻しています。

■1分足

オーダーブロックに到達してドットが点灯。
またまた理想的なエントリーポイントとなりました。

ポンドドル

10月7日

■15分足

下げの流れの中で二重のドットが点灯して上昇。

直近の高値を勢いよくブレイクしたのでオーダーブロックとなります。

■1分足

一時的に15分足のオーダーブロックを下にブレイクしていますが、足が確定する前に1分足のドットが点灯しているのでエントリーできます。

10月10日

■15分足

下げ基調の中で底値圏で勢いよく反発。
BOSとなってオーダーブロックを形成しました。

■1分足

オーダーブロックまで戻して、ダブルボトムを作ってドットが点灯。
なかなか条件の揃ったエントリーとなりました。

右側でもドットが点灯していますが、この時点の15分足では、実体でオーダーブロックを下にブレイクしているのでエントリーは無しです。

10月10日

■15分足

下げの流れなながらも、ローソク足の陰陽が入り乱れる中でドットが点灯。

少し上下しながらも直近の安値を割ってからオーダーブロックまで戻しています。

■1分足

結果は1勝1敗。
最初のエントリーはダマシとなりましたが、2回目のエントリーで取り返せました。

リスクリワードを2に設定すると、1回目で負けても2回目で取り返せるので精神的にも楽になります。

10月11日

■15分足

先ほどのエントリー前の急上昇のポイントでドットが点灯。
直近の高値をブレイクしてCHOCHとなってオーダーブックを形成して、すぐに下げてきました。

■1分足

15分足のオーダーブロックまで戻して3回チャンスがありました。
2回目までは損切りとなりましたが、3回目で取り戻せました。

10月11日

■15分足

少しレンジっぽい中で二重のドットが点灯し勢いよく下落してオーダーブロックを形成。

それから長い時間かけてオーダーブロックまで到達しました。

■1分足

ここでは2回エントリーポイントがありました。
どちらとも勝ちで、好調な結果でした。

10月12日

■15分足

ドットが点灯後に急落。
それから長い時間をかけてゆっくりとオーダーブロックまで戻してきました。

■1分足

1回目は損切りとなりましたが、2回目はプラスで終わりました。

10月17日

■15分足

ドットが点灯して勢いよく上昇。
良い感じでオーダーブロックまで戻してきました。

■1分足

15分足のオーダーブロックまで戻して即反転。
含み損を抱えることなく利食いとなりました。

ピンポイントで入れる手法だ!

今回はOBIMに特化した手法の優位性について検証しました。

検証期間は短いですが、確かに優位性があることは分かって頂けたかと思います。

今回はタイトなストップを入れつつリスクリワード2で検証しましたが、これをリスクリワード1にすれば、もっと勝率を高められます。(ただし、期待値は下がります)

反発しやすい所で入りますので、もっと大きなリワードを狙うのも良いでしょう。

1分足でエントリーをするのが嫌であれば、4時間足を上位足にして15分足でエントリーする、もしくは1時間足を上位足にして5分足でエントリーする、といった使い方も可能です。

通常のSMCよりはチャンスは少ないですが、裁量を排除した形で狙えるのが本手法の大きなメリットです。興味のある方はぜひお試しください。

本手法で使用するインジケーターの入手方法については以下の記事をご覧ください。

OBIM候補でサインを出す「OBIM」

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