スマート・リターンFXは裁量無しで年間17,000pips取れるらしい

クロスリテイリングからの新作です。

何度も書いていますが、今年の新商材を出すスピードは異様に早いですね。
私がレビューするスピードを上回っています(笑)。
そのため、8月上旬に販売が開始された同社の「リバース・トレンドFX」についてはレビューできませんでした。(興味がわかなかったの一番の理由ですが・・・)

さて、今回の商材のタイトルはスマート・リターンFX
講師はスマート・プロフェッショナルの藤田昌宏氏。

独特のしゃべり方と雰囲気を持っていて、個人的には強烈な印象が強い藤田氏。

今回の商材の特徴は以下の5つです。

  1. インジケーターを使わないほぼ無裁量のトレード
  2. スマホだけで年間17000pips
  3. 勝率8割以上
  4. 24間好きな時間でトレード可能
  5. エントリー後はほったらかしでOK

これらの中で本当に当てはまるのは4番と5番くらいではないでしょうか・・・。

藤田昌宏氏とは?

藤田氏は「元機関投資家」という肩書きでクロスリテイリングの講師陣に参加し、昨年の8月に「スマート・プロフェッショナルFX(スマプロ)」を発表しました。

スマプロはスマホだけ機関投資家のトレードが再現できる!
という点を売りにしていたのですが、フタを開けてみると単にボリバンからの逆張りというビックリするほどシンプルな手法でした。

それだと確かに再現性は高いですが、それで勝てるかどうかは全くの別問題。
「これで勝つにはダマシを避けるテクニックを含めた裁量が必要不可欠。しかし、その裁量に関する解説が非常に乏しくて使い物にならない」というのが私の感想でした。

スマプロにつきましては以下のレビューをご覧ください。

 

「機関投資家のトレード」を売りしにしておきながら、このレベルの手法は酷いのではないでしょうか。
私もこれまでにクロス社の商材を色々と見てきましたが、スマプロはその中でも一番ダメな商材だと思っています。

経費削減?お金のかかっていないプロダクトローンチサイト

クロス社は新商材を出す度に、メルマガ読者や既存の顧客に向けて、商材の情報を小出しにしていく「プロダクトローンチサイト」を作成しています。

最近のクロス社は、このプロダクトローンチサイトの作成にかなりお金をかけており(商材制作費よりもお金がかかってそう)、クロス社のスタッフが無駄に海外に行ってトレードバトルをしたり・・・と茶番を見せてくれるのですが、今回のスマート・リターンFXではシンプルに藤田氏が新商材について解説するのみに留まっています。

これまでのど派手なプロダクローンチを見てきたせいか、「あまり売る気が無いのかな?」「クオリティの低下しているクロス商材の中でも、特にダメなのかな?」などと勘ぐってしまいます。

ロジックについて

スマート・リターンFXの概要は以下の通りです。

推奨通貨ペア:ユーロドル、ドル円、ユーロ円、豪ドル円
使用時間軸:どれでも構わないが15分足を多用
ロジック:レンジ逆張り
リスクリワードレシオは約1.0で、勝率は8割

手法の基本はファンドライン

スマート・リターンFXの手法の肝となるのが「ファンドライン」です。
これは1日1度決まる水平ラインで、なんと70%の流通量を保有している世界の主要な海外投資家が意識しているレートとのこと。

為替市場はこの水平ラインラインを軸にしてサイクルが形成されており、スマート・リターンFXではこの水平ラインから乖離したところを逆張りしていく!と言うのがメインロジックになります。

一応、この手法自体はスマホでもトレード可能と言うことで、インジなしでも利用できるそうですが、MT4用のシグナルツールもついてきます。

このツールを使えば、自動でファンドラインが引かれ、シグナルも点灯するので藤田氏と全く同じトレードが出来るようになるそうです。

トレードルールとしては、ファンドラインを基準とするバンドにタッチしたら逆張りエントリー、そしてファンドラインまで戻ってきたところで利食いです。

確かに「再現性」という観点で見れば文句なしです。

ですが問題は「本当に無裁量でシグナルだけに従って勝てるのか?」です。藤田氏の商材は特にこの点を精査する必要があります。
確かにレンジ相場の日であれば勝てると思いますが、トレンド相場の時はボコボコにやられる手法と見て間違いないでしょう。それを避けるためには裁量判断が必要なはずです。

しかし本当に無裁量で勝てるのなら、EA化してバックテスト結果を掲載しても良いのではないでしょうか?

なぜEA化しないの?

スマプロのロジックが本当に凄くて、無裁量でトレードして年間17,000pips、勝率8割が達成できるのであれば、ぜひともEAして欲しいと考えるのは私だけではないはずです。

同じような疑問を持った方からの質問に対して、藤田氏が回答していましたので、文字に書き起こしてまとめました。(私が笑った重要だと思うところについては、文字に装飾を入れています)

藤田氏の回答

EA化しない明確な理由があります。
それは、トレード経験の浅い方がFXのリスクに対して誤った認識をもってしまうからです。

確かにこのファンドラインロジックをEA化すれば、誰もが完全自動の資産運用で勝ち続けることが出来るかと思います。

ただ、完全自動の資産運用で勝ち続けられると言うことは、時に大きなデメリットになります。例えば、FXを始めたばかりの方が、ファンドラインロジックEAを手にした場合、「EAに任せておけば勝てるんじゃないかな?」というような危険な認識を持つことになるでしょう。

このリスクに対しての甘い認識ですね。
これが必ず後々の人生を崩壊させるレベルの大きなリスクを招きます。

もちろんですね、FXは正しく行えば、極限までリスクを排除しつつ、リターンを得ていくことも目指せるものだと考えています。

ただ、それはあくまでもリスクをリターンに換えるという投資への正しい認識がベースにあるからこそ、リスクをコントロールしながらリターンを狙っていけるんですね。

私は、プロの投資家としてそしてトレーダーの方々を指導して、成長して、スキルアップさせていく人間として、FX初心者の方がEAに依存してしまい、投資のリスクへの認識が欠如しまうようなことや危険な状況を作り出すことは絶対に避けなければいけないと考えています。

EAというシステムに依存せずに、自分の手で稼ぐ、という経験を積み重ねることが大切だと考えております。

中略

もちろん、中上級者の方々はリスクを加味した上でEAを活用できると思いますが、今回のプロジェクトの目的が、FX初心者の方やまだ結果を出せていない方に勝ちパターンを身につけてもらうというものである以上、今回のプロジェクトに置いてはEAのご提供は出来ないと言うことをご理解頂けますと幸いです。

簡単に言うと、こんな感じになります。

EA化しても凄く勝てるけど、それをやっちゃうと勝てすぎて利用者のリスク管理が甘くなるんだよね。
トレードって、自分の手で取引してリスクを感じながらやらないとダメだからさ。

そうそう、この商材は初心者向きだから中上級者は余計なこと言わないでくれる?

藤田氏の言い分はなんとか理解できましたが、これだけ言うのであれば、販売はしないにしてもとりあえずロジックをEA化して、バックテスト結果だけでも掲載すれば手法としての信憑性も一気に上がるのではないでしょうか。

それをやらずに「年間17,000pips!」と言っている時点で、売り文句は嘘に過ぎず、無裁量は勝てない、裁量が入ってナンボの手法であることが明白になっていると思います。

私は裁量が入ることを否定しているわけではありません。
単に「無裁量で勝てる」と宣伝しておきながら、「裁量ありきの手法」を売るスタイルを否定しているだけです。

楽して勝ちたいと思う初心者の心を巧妙に煽る商材

スマート・リターンFXはクロス社らしい商材ですね。

「無裁量で誰でも勝てる」と誇大表現をして初心者を惑わせる。
「これで簡単に勝てるようになる!」と信じて購入した初心者が失望し、「裁量が入らないと勝てない」と薄々気づき始めた頃に新たな商材を売りつける。

このサイクルが出来上がっているのでしょう。

クロス社としても、新商材を売るために以前販売していた商材よりも凄い事をアピールしたくて「無裁量で年間17,000pips!」「勝率8割」と言っているのだと思いますが、 投資助言・代理業の資格を持つ会社がこのような言い回しをして良いのでしょうか?表現の自由で済まされることなのでしょうか?

やり過ぎるといずれは自分の首を絞める結果になるんじゃないかと私は思っています。

 

基礎から学べる商材

応用的な裁量商材

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