FVGが完全に埋めない謎を解明!なぜ中途半端なところで反発するのか?

今回はFVG(FairValue Gap)についての解説です。

FVGは一種の真空地帯のような価格帯で、レートを引き寄せやすい性質を持ちます。

価格を引き寄せた後のFVGは、高い確率で埋められることになりますが、場合によってはFVGの中ほどまで戻して、完全に埋めることなく反転する動きがよくあります。

本記事では、「なぜそのような動きが発生するのか?」「そのような動きを事前に見極める方法」について解説します。

FVGに関する詳しい解説は以下をご覧ください。

FVGは埋められやすい

まずはFVGの特徴から解説していきます。

FVGは3本の足から構成されるローソク足から導かれる価格帯のことです。

FVGの価格帯は左右のヒゲがオーバーラップしておらず、非常に早い速度で価格が動き、しかも戻しが一切なかったことから需給のバランスが大きく崩れた価格帯と言えます。

このインバランスはいつか修正される必要があり、その修正こそがFVGを埋める(価格がFVG内に入り込む)現象になります。

FVGが埋められた後は、再度トレンド方向に進みやすい傾向があり、完全に埋められたらその機能を失うとされています。

これらの特徴は、目立って大きなFVGほど顕著に見られます。
逆に足が小さくそれほど目立たない、小さなFVGの信頼性は弱くなります。

FairValue Gapの特徴

  • FVG出現後、価格はFVGに引き寄せられるような動きをする
  • 引き寄せられた後は、トレンド方向に動きやすい
  • FVGは完全に埋められたら、その効力を無くす
FVGの別称として、Imbalance、Hidden Gap、Liquidity Voidなどがあります。

完全に埋まらないFVG

前述の通り、基本的にFVGはいつか必ず埋められるとされています。

しかし、過去のチャートを見てみると、中途半端に埋めてから反転していく動きも見られます。

FVGを完全に埋めてから反発してくれた方が分かりやすくてエントリーしやすいのですが、このように中途半端なところで反発されるとエントリーに躊躇してしまいます。

このような動きになる要因の一つが、相場の値動きが早く、トレンドが強い時です。
過去にご紹介した手法のSilver BulletJudas Swingのような値動きの激しい時間帯に特化した手法だと、FVGを埋める前にエントリーすることがあります。

そしてもう一点が今回ご紹介するポイントになります。
これを理解すれば、事前に「FVGを完全に埋めずに、このあたりで反発するかな?」「これはFVGを埋める動きになるな」という見当を立てることが可能になります。

 今回の記事で解説することは「必ずこうなる」というわけではありません。
あくまでも傾向と統計の話になりますので、この点をご了承ください。

FVGを埋め切れずに反発するポイント

先ほどご紹介したFVGを完全に埋めずに反発したチャートの左側は以下のようになっていました。

これを見ただけで分かる方もいらっしゃると思いますが、FVGを作る前の目立つ高値ポイントに赤いラインを引いています。

FVGが出来た後の押しでは、しっかりとこの赤いラインが意識されてて反発しているのが分かります。

これは一種のロールリバーサルのようなもので、レジスタンスが一度ブレイクされるとサポートに転換する値動きになります。

このように、FVGであっても以前のサポレジで反発する現象がよく見られます。

類似の動きを見ていきましょう。

これも同じくFVG前の高値まで押してから反発しています。

次は下げの流れを見行きましょう。

こちらはFVGの前の安値付近まで戻してから反転しています。
下げの場合は以前の安値が意識されることが多いです。

次も下げのケースです。

今度は一度前の安値のラインにタッチしてから下げて再上昇するも、また埋め切れずに下落となりました。

このケースのように、その後更にFVGを埋めていくにしても、以前の高値や安値のラインで一度反転するケースはよく見られます。

FVGの途中で反発するケースのモデル

それでは、これまでのまとめとして、FVGを完全に埋めずに反転していくことの多いパターンを図で解説していきます。

上昇の場合

上昇の場合は、前の高値がその後生じるFVGの中にある必要があります。

明確な上昇トレンドの場合は、FVGを完全に埋めるのを待つのではなく、前の高値辺りからエントリーしても良いでしょう。

また、このようなケースではFVG埋めを狙って逆張りショートするのはお勧めできません。

 ただし、前の高値がサポートとして反発したとしても、その後再度押して完全にFVGを埋めていくケースもありますのでご注意ください。

下落の場合

下落の場合は、前の安値がその後生じるFVGの中にある必要があります。

 こちらも上昇の場合と同じく、前の安値で反発したとしても、その後再度戻して完全にFVGを埋めていくケースもありますのでご注意ください。

注意点

今回ご紹介したポイントにも注意点があります。

  1. 大きな流れとは逆向きのFVGは信頼性が落ちる
  2. FVGの始点や終点辺りにラインがあると、FVGを完全に埋めやすい

①大きな流れとは逆向きのFVGは信頼性が落ちる

本記事でご紹介している、FVGを完全に埋めずに反発する値動きは、トレンド相場でトレンド方向のFVGが出来ている時によく見られます。

これとは逆に、大きな流れとは逆行するFVGの場合は埋められることもありますのでご注意ください。例えば下のチャートの大きな流れは上向きですが、その中で出来てるFVGは下向きです。

このような場合は、直近の安値がFVGの中にあったとしても完全に埋める動きになる可能性が高まります。

②FVGの始点辺りにラインがあると、FVGを完全に埋めやすい

前回高値安値のラインがFVGの中にあると、そのラインで反発しやすい」と本記事でご紹介していますが、ラインがFVGの始点にある場合は、FVGを完全に埋める動きになりやすいです。

下のチャートは、ラインがFVGの始点にあるケースです。

FVGの始点と前の高値の赤いラインがほぼ重なっています。
こういったケースでは、一度FVGに入ってくると完全に埋める動き(ラインにタッチする動き)となる可能性が高いです。

まとめ

今回は、FVGを完全に埋めずに中途半端なところで反発する値動きが生じる要因について解説しました。

これを知っていると、FVGを完全に埋めるか、それとも途中で反発するかの見分けがつきやすくなるはずです。

FVGは非常に面白い価格帯です。
FVGを知れば知るほど引き込まれますし、上手く使えば大きな優位性を得ることができます。

SMCでトレードしている人にも、そうでない人でもFVGは非常に心強い武器になるでしょう。

 

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