いっつもレンジにハマって負けてしまう。
このような悩みを持っている方は多いのではないでしょうか?
そこで今回はトレンドとレンジを判別できる無料のMT4インジケーターをご紹介します。
過去のチャートを見れば、トレンドの始まりや終わりは一目瞭然です。しかし現在進行形で動き続ける相場を見た場合、トレンドやレンジが、『いつ』始まって、『いつ』終わるのかは事前にわかりません。
これらは終わってからしか分からないのは、いつの時代でも同じです。
ただ、現状がトレンドなのかレンジなのかについては、インジケーターを利用してトレンドとレンジを定義付けすることで判別することは可能です。
例えば移動平均線であれば、横ばいならレンジ、上や下向いていたらトレンドと定義付けすれば、トレンドとレンジの判別ができます。
しかし、移動平均線は完全な横ばいで推移することは無く、ほとんどのケースで微妙な傾斜が付くため、使用者のアナログ的な解釈が必要となります。
そこで今回は、パッと見ただけでトレンドがレンジかをデジタルに判別できるものだけを選びました。
「いつもレンジ相場で負けてしまう・・・」「トレンドとレンジの切り替わりが分かりにくい」と悩んでいる方にお勧めします。
Contents
トレンドとレンジの定義について
トレンドとレンジは、あくまでも概念的・感覚的なものであって、世界共通の厳密な定義はありません。
そのため、トレンドとレンジを厳密に判別するためには、まずは何らかの形でトレンドとレンジを定義してやる必要があります。
このように、機械的にトレンドとレンジが分かるのが、インジケーターの利点の一つだと思っています。
インジケーターの種類やパラメーターによっては敏感にトレンドやレンジを捉えるものがありますが、逆に言えばダマシに合いやすくなります。
その一方で、トレンドやレンジの感度が鈍いものは、「初動」を捉えるのは苦手なものの、ダマシは減る傾向にあります。
これらの特徴を理解したうえで、インジケーターをご利用ください。
ジグザグタイプ
S-TYPE_ZigZag
ジグザグのような波を描くインジです。
ダウ理論をベースに上昇トレンドになるラインの色が青色、下降トレンドになると赤色、トレンド状態ではなくなると黄色に変化するため、現在の状況が分かりやすいです。
今回ご紹介するインジの中では、比較的大まかな枠組みでのトレンドとレンジの判別にはなりますが、相場環境を見る際や相場の流れを見る際に重宝します。
MAタイプ
2本のMAのクロスと向きでチャートの背景色が変わるインジです。
背景の色の意味合いは以下の通りです。
シンプルなルールでトレンドとレンジを判別しますが、シンプルな分だけ応用も効きます。
チャート下部の「Zones」のボタンをクリックすると表示のオンオフもできるので、切り替えも簡単です。必要な時に見られるのが良いですね。
Flet-blox
2本の移動平均線の挙動から、相場が膠着している状態を教えてくれるインジです。
2本の移動平均線が横向きになり、お互いが限りなく近づいて相場に動きが無くなると、その上下に2本のラインが表示されれます。
視覚的にスクイーズな動きが分かりますので、勝ちにくい所でのエントリーを避けることが可能になります。
マルチタイムにも対応していますので、上位足に方向感がない状況も無裁量で知ることができます。
バンドタイプ
ボリンジャーバンドなどのバンドを表示しつつトレンドかレンジかを示すインジです。
00-BbAngle_v100
ボリンジャーバンドを利用してトレンドとレンジを判断するインジです。
レンジ状態になるとバンドやMAのラインが点線で表示され、トレンド状態になるとラインが実線で表示されるようになります。
膠着状態の「スクイーズ」も視覚的にわかりやすくなるため、動きのない相場で手を出すことが圧倒的に減るでしょう。
マルチタイムにも対応していますので、上位足がレンジかどうかを見ることもできます。
機能が豊富ですので、幅広く使えるインジです。
BB_Analyzer_2.01
同じくボリバンを利用してトレンドとレンジを判断するインジです。
このインジでは、トレンド状態になるとバンド内の色が青や赤色になり、レンジ状態だと黒いままで表示されます。
また、バンド中央のMAも向きによって色が変わりますので、こちらもトレンドとレンジの判断に使えます。
相場の状況が視覚的に分かりやすいですので、レンジ相場でいつもやられてしまう・・・という人にお勧めします。
Averages Channel Candles + alerts 2.07
トレンドの方向によって色の変わる細いバンドを表示します。
バンドよりも価格が上にあればローソク足は緑色、下にあれば赤色で表示されるため、トレンド方向が非常に分かりやすいです。
また、バンド内に価格が入ってくるとレンジと判断してローソク足が灰色で表示されるようになります。
一つのトレンドフォローシステムとしても優秀ですし、トレンドとレンジを判断する際にも使えます。
T3 (r-squared) adaptive (experiment)
T3MAをベースにしたインジです。
MAとバンドが一緒に表示されます。
MAが上バンドにタッチしたら上昇トレンド、下バンドにタッチしたら下降トレンド、バンド内にあればレンジとなるので、トレンドからレンジに切り替わるタイミングが分かりやすいです。
T3のため直近の相場に反応しやすく、早い段階でレンジ相場を判定してくれます。
マルチタイムに対応していますので、上位足のトレンド状況を見ることもできます。
ローソク足表示タイプ
トレンドやレンジによってローソク足の色が変わるインジです。
ZoneTrade_v2.4
トレンド方向によってローソク足の色が変わるインジです。
上昇トレンドなら緑色、下降トレンドなら赤色、レンジなら灰色で表示されます。
非常にシンプルですが、視覚的に分かりやすく、他のインジケーターとも相性が良いのが特徴です。
HeikenAshiZoneTrade
平均足と前述のzoneTradeを組み合わせたインジです。
表示される足自体は平均足ですが、足の色付けはZoneTradeがベースになっています。
平均足を使いつつも動きが小さくなっている状態ではエントリーは避けたい!と思う人にお勧めします。
MT4 X-XARDg-ADX SAR (btn)
ADXとパラボリックを組み合わせてトレンドとレンジを示すインジです。
上昇トレンドなら足が青、下降トレンドなら足が黄色、そしてレンジなら灰色で表示されます。
元々パラボリックはトレンドを示すインジケーターとして非常に有用ですし、ADXはトレンドの強さを示す指標として良く用いられます。
これらを組み合わせることで、本当に勢いのあるトレンドを判断することができます。
オシレーター・ヒストグラム型
オシレーターやヒストグラムを利用してトレンドやレンジを判別するインジです。
!!!angleofma
移動平均線の角度の推移を示すオシレーターです。
MAが上を向けば0以上、下を向けば0以下の値で推移することになります。
現在のMAの角度が客観的に分かりますので、例えばMAの角度が±10度のゾーンに入っていたらレンジ相場と判断することで、トレンドと区別できます。
MAの角度については、下の画像のように現在のMAのレートと10本前のMAのレートの角度が表示されるようになっています。(何本前のMAとの角度を求めるかは変更可能)
「MAが横ばいならレンジ」とよく言われていますが、どこまでが横ばいなのか?真横じゃないとダメなのか?などの定義付けも実は難しいです。
しかし、このインジを使えばMAの角度が分かりやすくなり、レンジの範囲をあらかじめ決めてやることでトレンドとレンジの判別が簡単につくようになります。
移動平均線を利用している方に超おすすめします。
Quantile based signed volume analysis 1
ゼロラインをベースにして、上下にヒストグラムが伸びるインジです。
明確な上昇トレンド相場だと緑色のヒストグラムだけが伸び、逆に明確な下降トレンド相場だと赤色のヒストグラムだけが伸びます。
レンジ性が出てくると緑色と赤色のヒストグラムの両方が小さく伸び、完全に動きが無くなると何も表示されなくなります。
トレンド・レンジの判定に加えて、トレンドの強さやレンジの具合も見られる使い勝手の良いインジです。
snake-in-borders-indicator
蛇のように上下にうねったヒストグラムが表示されます。
これも上記の「Quantile based signed volume analysis 1」と同じく、トレンドが強いと上向きのみ、もしくは下向きのみのヒストグラムが表示され、レンジ性が強くなるほどゼロラインをベースにして上下に小さなヒストグラムが伸びるようになっています。
比較的反応も早く、表示も滑らかで見やすいためお勧めです。
Baluda.SuperSlope.v.2.2
DMIと似たインジです。
赤と黄色のラインが表示され、お互いが近いとレンジ、離れるほどトレンドが強いと判断します。
これらの2本のラインが、緑色と赤色の水平線を抜けたらトレンド発生、水平線内に収まっていたらレンジと考えることで、効率よくトレンドとレンジの判別ができます。
Ranging_OHLC
レンジとなる価格帯をボックスで示すインジです。
ロジックは、直近n本の終値の距離がxpips未満の時をレンジと判断します。
つまり、決まった本数分の終値の差が小さければレンジになります。
設定で数値は変更できますが、通貨ペアや時間足に応じて値を変更する必要はあります。適切に設定すれば明確にレンジを見極められる強いツールになるでしょう。
バータイプ
チャート下にトレンドかレンジかを色のついたバーで示すインジです。
シンプルかつデジタルにトレンドかレンジを判断できます。
Directional Breakout averages 2
相場の方向を上昇、下落、レンジの3つに分類します。
上昇なら緑色、下落なら橙色、レンジなら灰色のバーが表示され、視覚的にも非常に分かりやすいです。
また、マルチタイムに対応していますので、上位足のトレンド方向も見れますし、バーが切り替わったタイミングでサインを出すこともできます。
Simplest TOR BAR v1
相場の過熱状況をバーの色で示すインジです。
色の意味合いは以下の通りです。
- 青色:extreme(極端に進んだトレンド)
- 緑色:trending(トレンド中)
- 赤色:Exhausion(疲労:トレンド後の保合い)
- ピンク:ranging(レンジ)
トレンドについては、上昇トレンド、下降トレンド関係なく同じ色で表示されます。
ある意味ADXと近いインジと考えても良いでしょう。
eSignal
MACDをベースにトレンドとレンジを判別します。
上昇トレンドならバーが緑色、下降トレンドなら赤色、レンジなら水色で表示されます。
マルチタイムにも対応していますので、上位足がトレンド中かレンジ中かを見ながらトレードすることもできます。
GG-RSI-CCI
RSIとCCIの二つを利用してトレンドとレンジを判別します。
上昇トレンドならバーが緑色、下降トレンドなら赤色、レンジなら黄色で表示されます。
トレンドをしっかりと捉えられますので、シンプルながらもエントリーフィルターとして使えます。
自分なりのやり方でトレンドとレンジ見極めよう
以上、トレンドとレンジを判別することのできるインジケーターでした。
トレンドとレンジを見分けるのは永遠のテーマですし、完全に見分けることはできません。
しかし、インジケーターを利用することで、より客観的にトレンドかレンジかを判別しやすくなるのは間違いありません。
いつもレンジで負ける方やトレンドとレンジの判別に自信のない方は、今回ご紹介したインジのどれかを使ってみると、トレードが楽になる可能性が高まります。
全て無料ですので、気になるインジケーターがありましたらぜひお試しください。
いn