今回はFariValue Gapの考えを利用した手法の一つをご紹介します。
開いてしまったFVGを積極的に利用してエントリーするというものでは無く、むしろFVGが発生しないことを前提に仕掛ける手法です。
この手法を理解することで、FVGが出やすい相場、出にくい相場などが分かると思います。
FairValue Gapについては以下の記事で詳しく解説しています。
FVGって何?と言う方は是非ご覧ください。
今回の記事を動画で解説したものもあります。
Contents
FVGの考えを利用した手法の解説
今回ご紹介するFVGの考えを利用した手法のエントリーポイントは以下の通りです。
前回の記事でも書きましたが、価格は基本的にFVGが生じないように動きます。
FVGが生じるのは、市場に大きなお金が入って売りと買いについてインバランスが生じた時です。
逆に言えば、それ以外の時ではFVGは生じにくいのです。
この特性を利用して、上の画像のようにFVGが生じないことを前提に逆張りしていきます。
エントリー例
では実際のチャートでエントリー例を見ていきましょう。
ロングエントリー
ロングエントリーの場合、前の足で陰線が確定し、更にその一つ前の足の安値との間に値幅がある時にロングします。(必然的にはらみ足となっている時はエントリー出来ません)
本手法はFVGが発生しないことを前提に仕掛けますので、利食いターゲットはひとつ前の足の安値にします。
また、利食いターゲットに到達していなくても、エントリーした足が確定した時点で必ず決済します。
ショートエントリー
ショートエントリーの場合、前の足で陽線が確定し、更にその一つ前の足の高値との間に値幅がある時にショートします。(必然的にはらみ足となっている時はエントリー出来ません)
本手法はFVGが発生しないことを前提に仕掛けますので、利食いターゲットはひとつ前の足の高値にします。
また、利食いターゲットに到達していなくても、エントリーした足が確定した時点で必ず決済します。
下位足を組み合わせる
本手法は4時間足以上を使いますが、下位の時間足を組み合わせることでより精度を高められます。
4時間足で、新しい足が始まったばかりのチャートです。
ひとつ前の足の高値を利食いターゲットにショートが出来る状態ですね。
この時の5分足チャートを見てみましょう。
赤い縦線が引いてある期間が、前述の4時間足の一番右の足の5分足での値動きです。
ここで5分足のプライスアクションを見ると、それまでは上昇トレンドでした。
しかし、4時間足で新しい足が始まってしばらくして上昇トレンドが崩れて、利食いターゲットに到達しています。
この時、5分足で押し安値をブレイクした所でショートを仕掛けてやると、更に勝率の高いエントリーになります。
このように、下位足でエントリータイミングを精査することで、より勝率を上げたり、リスクを限定することが可能です。
FVGとなりやすい箇所、なりにくい箇所
最後に、FVGが生じやすい箇所と生じにくい箇所について2点解説します。
FVGが生じやすい箇所や生じにくい箇所が予め分かっていれば、より精度の高いエントリーができるようになります。
エクスパンション中は逆張りエントリーを避ける
FVGが生じやすい箇所は、20期間のボリンジャーバンド±2σを表示すると分かりやすいです。
下のチャートではボリバンを表示し、FVGが発生した個所に黄色い◎を表示しています。
このちゃーとを見ると、ローソク足がバンドをブレイクしてエクスパンション状態を推移している時は、FVGが発生しやすいことが分かります。
逆に言えば、エクスパンション中に本手法で逆張りエントリーするのを避ければ、より勝率を高めることができます。
このテクニックは視覚的にも分かりやすく効果も高いです。
以前にFVGが生じた個所はFVGが生じやすい
FVGが生じた後、価格が再度FVGに近づくと、一気にFVGを埋める動きをすることが多いです。
これは、FVGが生じた価格は売りと買いのバランスが崩れており、取引量も少なかったことに起因するのですが、この特徴を活かして以前のFVGを埋めた足でのエントリーを避けることで勝率を上げられます。
下のチャートは、先ほど出したボリバンのチャートでFVGが発生した足にゾーンを追加したものです。
これを見ると、以前に発生したFVGを埋めた足自身も、FVGが発生していることが分かります。
この特徴を利用して、以前のFVGを埋めた足がそれなりに大きい場合は、エントリーを避けることで勝率を上げられます。
FVGを利用したトレード手法まとめ
今回はFVGを利用したトレード手法について解説しました。
FVGを利用したトレード手法としては決して王道ではありませんが、FVGが発生しやすい箇所を見極め、MTF分析をすることで高勝率・高頻度のトレード手法となります。
BOEで作ったFVGがピタリと埋められた。
指標などで明らかに大口が作ったFVGほど機能する。 pic.twitter.com/sUa0DYVUEx— 正太郎 (@shotaro_forex) March 18, 2022
また、本手法を知ることで、価格のメカニズムやFVGの挙動についての理解がより一層進むと思います。
興味のある方は、ぜひ参考にして検証してみてください。