今回はFVG(FairValue Gap)を認識するMT4インジケーターをまとめてご紹介します。
当サイトではこれまでにFVGに関する手法や考え方を数多く公開しており、多くの方から「知らなかった!」「衝撃が走った!」といったご意見を頂いています。
FVG自体はとてもシンプルで、明確に定義がなされているので見つけるのは難しくはありませんが、数多くのローソク足の中からFVGを見つけ出すのは少々面倒です。
しかし、自動でFVGを認識するインジケーターを利用することで、チャート分析や過去検証がやりやすくなります。
色々なタイプのものをご紹介していきますので、気になるものがあればご利用ください。
詳しく解説した動画もあります。
Contents
FVGの概要
FVGは3本のローソク足から構成されるパターンの中に生じる価格帯のことです。
中央の足の実体が大きく、左右の足のヒゲが中央の実体部分とオーバーラップしない価格帯がFVGとなります。
FVGが生じた価格帯は、形成過程で非常に速いスピードで動き、押しや戻りもなく、需給のバランスが崩れているため、その後の相場の値動きに大きな影響を与えます。
その特徴としては以下のようなものがあります。
- FVG出現後、価格はFVGに引き寄せられるような動きをする
- 引き寄せられた後は、トレンド方向に動きやすい
- FVGは完全に埋められたら、その効力を無くす
これらを利用することで、様々なトレード戦略が生まれます。
詳しくは以下のFVG関連記事をご覧ください。
FVGを認識するMT4インジケーター集
それではFVGを認識するMT4インジケーターをご紹介していきます。
FVGはそれなりに多く出現するため、インジケーター側で一定サイズ以上のみを表示する様にフィルタリングしてあります。
インジケーターによって認識するFVGが異なることもありますのでご注意ください。
WRB-Hidden-Gap-Alerts
FVGを認識するインジの中で最もシンプルなものになります。
実体の大きなローソク足(WRB)の中に生じるFVGだけを認識してゾーンとして表示します。
FVGのゾーンは、その後完全に埋められるまで横に延長され、価格がゾーンに入るとアラートが鳴ります。
FVG認識型のインジとしては初期のものですが、既に高い完成度を誇ります。
私がこのインジケーターの存在を知ったのが2017年頃で、当時大きな衝撃を受けたのを覚えています。
あまりにも衝撃が強すぎて、貯蔵庫やこのブログで公開することを避け、一部の知り合いのトレーダーだけに情報を共有していました。
それから数年が経って、FVGを含むSMC(Smart money concept)が海外のトレーダーでよく知られるようになり、日本人トレーダーのスキルもそれに追従しないといけないと考えて、2022年よりFVGの情報を発信するようになりました。
WRB-Hidden-Gap-BT
WRB-Hidden-Gap-Alertsの改良版です。
まだ埋まっていないFVGのみをゾーンとして表示します。(過去の埋まったFVGは認識しません)
チャートがゴチャゴチャしにくく、まだ生きているFVGだけが分かるため、過去検証というよりはリアルトレード用として重宝します。
FVGに価格が入ったらアラートが鳴る機能も付いていますし、上部のボタンをクリックするとFVG表示のオンオフが可能です。
FVGを一時的に消去してフラットな目線で分析できるので使い勝手も良いです。
WRB-Hidden-Gap-NoExtend-BT
WRB-Hidden-Gap-Alertsの改良版です。
まだ埋まっていないFVGのみを認識し、ゾーンは横に延長されません。(任意で延長幅を変えられます)
そのためスッキリとした見た目で、チャートが見にくくなりにくいです。
「FVGは見たいけど、ゾーンが邪魔!」と感じる方にお勧めです。
通常のものとどちらが絶対的に優れているかは使用者によって異なると思いますので、好みに応じて使い分けてみてください。
ボタンオンオフに対応していますので、ゾーンの一時的な表示・非表示が可能です。
WRB-Hidden-Gap-MTF
マルチタイムに対応したWRB-Hidden-Gapです。
任意の上位足のFVGをゾーンとして表示しますので、「上位足のFVGに入ってきたらどうするか・・・」といった感じで今後のトレードの戦略を考える際に重宝します。
また、上位足がFVGの中にある時のトレード戦略を実践する際にも役立つでしょう。
価格がゾーンに入ってきたらアラートが鳴る機能も便利です。
@FxArt.Trader_BRI_Imbalance(FVG)_Button
FVGを細かく分類して表示できるインジです。
このインジではFVGを以下のように3つに分類します。
- Tested imbalance:完全に埋まってはいないけど、足が当たった事のあるFVG
- Untested imbalance:まだタッチもしたことが無いFVG
- Filled imbalance:完全に埋まったFVG
それぞれについて設定で表示・非表示が選択できて、色分けもできます。
各FVGについてはノイズを除去するために最低サイズの指定が可能で、ゾーンの延長具合についても指定できます。
更にはゾーンタッチでアラート&通知、ボタンクリックで表示のオンオフが出来たりと全体として高機能で使いやすい形にまとまっているオススメインジです。
Imbalance by Blue Rain Button
FVGの始点から水平線を引くインジです。
FVGの足が陽線であればFVGの安値から青いライン、陰線であればFVGの高値から赤いラインを描画します。
FVGの始点より上や下はオーダーブロックになることがありますので、そういった価格帯を見つける際に重宝します。
また、「FVGをゾーンとして表示するとチャート全体が分かりにくくなって嫌だ!」という方にもお勧めします。
ボタンクリックで表示のオンオフが可能ですので、必要な時だけ表示できます。
FVG-Histogram
FVGが生じた個所をサブチャート部分にヒストグラムで示す自作インジです。
ヒストグラムが出ているところがFVGのある足で、ヒストグラムの長さがFVGの大きさを示しています。
FVG系のインジはどれもローソク足上にFVGを示すので、サブチャート部分にFVGがある足を示すモノがあっても面白いんじゃないか?と思って作成してみました。
あえてFVGのサイズでフィルタリングしていないので、0.1pips程度のFVGであってもヒストグラムとして表示します。
FVG Bands
FVGを応用したインジです。
FVGが生じると、その価格帯をバンドとして表示します。
FVGが生じた後にFVGの無い値動きが連続すると、バンドはその幅をキープしながら推移しますが、次に新しいFVGが生じたら、そこから新たにバンドが表示されるようになります。
勢いのある上昇や下落があると、バンドが開いたまま価格に追従しますので、勢いを見る際に役立ちます。