
本記事では、ゴールド(XAU/USD)の5分足を使った非常にシンプルなトレード手法を紹介します。
有名なインジケーターを使うトレンドフォロー手法ですが、ゴールドの5分足と思った以上に相性が良く、FTOを利用した半年間の検証結果は勝率52%でプロフィットファクターは2.3以上となりました。
今回は手法の詳細から検証結果、そしてFTOのエグジット最適化から
- どこで利益確定するのが良かったのか
- 損切りはどの程度必要だったのか
- 最大何時間までポジションを保有すべきだったのか
といった出口戦略についてもデータから分析しました。結果として、非常に興味深いデータが得られています。
動画版もありますので是非ご覧ください。
今回検証で利用したForex Tester Onlineについては以下からご覧ください。
Contents
手法で使用するインジケーターについて
今回使用するインジケーターは次の3つです。
- RSI:期間2
- ボリンジャーバンド:期間20、±2σ
- 100SMA
チャートは以下のようになります。

使用するのは5分足チャートだけで、日足や1時間足を確認するマルチタイムフレーム分析は使いません。5分足だけを見てエントリーから決済まで判断する手法です。
RSI2について

今回の手法で中心になるのが、期間を「2」に設定したRSIです。
一般的なRSIでは14期間などが使われることが多いですが、今回は非常に短いRSI2を使用します。
また、RSIで設定する基準値は、95と5です。通常のRSIでよく使われる70・30と比べると、かなり極端な水準です。
RSI2が95を超えてくると、非常に短期的には買われすぎた状態で、反対にRSI2が5を下回ると、短期的にはかなり売られすぎた状態と考えます。
実際のチャートを見ても、RSI2が95以上、あるいは5以下まで到達した場面では、その後に短期的な反発が発生するケースが確認できます。
今回の戦略では、基本としてこの短期的な行き過ぎからの反発を利用します。
ボリバンと100SMAについて

RSI2だけで売買判断をすると、時によっては無謀な逆張りになってしまう可能性もあります。
そこで今回使用するのが、ボリンジャーバンド(20期間、±2σ)と100SMAです。
ボリバンはピンポイントで反転が見込める個所、そして100SMAは現在の相場が上なのか下なのかを判断します。
つまり、100SMAで大きな方向を確認し、RSI2とボリンジャーバンドで短期的な押し目・戻りを狙うことになります。
手法について
ロングエントリー
条件は以下の通りです。
- ボリバンの−2σが100SMAよりも上にある
- ローソク足が−2σにタッチして確定する
- その時のRSI2が5よりも小さい

最初に確認するのが、ボリンジャーバンドの-2σと100SMAの位置関係で「-2σが100SMAより上にある状態」を確認します。
ボリンジャーバンドの下限である-2σであっても100SMAより上にあるため、相場全体としては比較的強い上昇トレンドにあると判断します。
その状態から価格が下落し、ローソク足がボリンジャーバンドの-2σにタッチします。ここは実体で抜ける必要はなく、ヒゲだけのタッチでも構いません。
そして同じタイミングで、RSI2が5未満になっていることを確認します。
この条件が揃ったところでロングエントリーします。
考え方は非常にシンプルです。
ロングの決済ルール
ロングした後の決済条件は2つあり、どちらかを満たしたタイミングで行います。
- 価格が反対側のボリンジャーバンド+2σに到達する
- ローソク足の実体が100SMAを下抜ける
①は利食い、②は損切になることが多いです。
つまり固定の「○○pipsで利確」「○○pipsで損切り」という方法ではありません。
ボリンジャーバンドや100SMAは時間とともに動くため、決済価格もチャートの進行とともに変わっていきます。
以下が利食いの例です。

Bでロング、Sで決済となります。
ショートエントリールール
ショートの場合はロングの逆です。
条件は以下の通りです。
- ボリバンの2σが100SMAよりも下にある
- ローソク足が2σにタッチして確定する
- その時のRSI2が95よりも大きい

まず、ボリンジャーバンドの+2σが100SMAより下にあることを確認します。
その状態で価格が一時的に上昇し、ローソク足が+2σにタッチします。
さらに、RSI2が95を超えていることを確認します。
この条件が揃えばショートです。
つまり、下降トレンドの中で短期的に買われすぎたところから戻り売りする戦略になります。
ショートの決済ルール
ショートの決済は以下のどちらかの条件を満たしたら行います。
- 価格が-2σ到達する
- ローソク足の実体が100SMAを上抜ける
以下は損切の例です。

SがショートエントリーポイントでBが損切ポイントです。
同じ条件が連続してもナンピンしない
今回のルールで重要なのが、ポジション保有中の追加エントリーです。
例えばショートした後、さらに価格が上昇して+2σにタッチし、RSI2も再び95を超えることがあります。
エントリー条件だけを見ると、もう一度ショートしたくなる場面です。
しかし過去の検証でこの手法ではナンピンを入れるとトータルでマイナスになることが分かっていますので、最初に条件を満たした1回だけエントリーします。
検証条件
今回検証した銘柄は、ゴールド/米ドル(XAU/USD)です。
検証条件は次の通りです。
- 検証期間:2026年1月~6月
- 時間足:5分足
- 初期資金:10,000ドル
- 取引数量:0.1ロット固定
- 対象時間:ロンドン時間~ニューヨーク時間前半
- 冬時間:日本時間17時~25時
- 夏時間:日本時間16時~24時
ロットは途中で増減させず、常に0.1ロット固定としました。
取引時間を限定した理由もあります。
今回の戦略はトレンドフォロー型の押し目買い・戻り売りです。
そのため、値動きが小さい時間帯よりも、ゴールドの取引が活発になりトレンドが発生しやすいロンドン市場からニューヨーク市場前半を狙った方が手法との相性が良いのではないかと考えました。
半年間で96回トレードした結果
では、実際の検証結果を見ていきます。


- 合計損益:5266.37ドル
- 勝率:52.08%
- トレード回数:96回
- PF:2.36
1万ドルスタートで半年で約1.5倍に資金が増えたことになります。
0.1ロットですのでそれほど大きなリスクを取っているわけでは無いのにも関わらずです。
勝率は約52%で、ほぼ2回に1回の勝率です。
そのため、「勝率が非常に高い手法」というわけではありません。
しかし注目したいのが、プロフィットファクター2.36という数字です。
勝率が約52%しかないにもかかわらずPFが2.36になったということは、勝ったときの利益と負けたときの損失のバランスが良かったということです。
5分足でも毎日トレードするわけではない
取引カレンダーを見ると、もう1つ面白いことが分かります。

5分足の短期トレードだからといって、毎日エントリーチャンスが発生するわけではありませんでした。
トレードをしない日もあれば、毎日勝ち越して終わるわけでもありません。
勝つ日もあれば負ける日もあります。
しかし半年間というある程度長い期間で集計すると、トータルではプラスになりました。
優位性のあるルールで繰り返し続けてトレードをしていくことの重要性が分かりますね。
エントリーより「出口」を変えるとどうなる?
次はForex Tester Onlineのエグジット最適化を使って、ベストな決済ポイントについて見ていきます。
エグジット最適化とは?
エグジット最適化とは、すでに行ったトレードのエントリーポイントを固定したまま、
- 損切り幅
- 利食い幅
- 最大保有時間
を細かく分けて自動で再検証する機能です。
そして、どの組み合わせにしたとき最も良い成績になったのかを統計的に調べます。
例えば、
- 100pips逆行したら損切り
- 300pips上昇したら利食い
- 3時間経過したら強制決済
といった条件を大量に組み合わせて比較するイメージです。
これを人間が1つずつバックテストするのは現実的ではありません。
損切りを数十パターン、利食いを数十パターン、保有時間を数十パターンと変更すれば、組み合わせは膨大になります。
エグジット最適化では、それをまとめて計算できます。
最適化すると「損切りなし」が最も良い結果に

エグジット最適化によってわかった、最もよかったエグジットの組み合わせは、
- 固定ストップロス:なし
- 利食い:5,368.5pips
- 最大保有時間:5時間28分
という結果になりました。
この条件に変更すると、勝率は約52%から66.67%まで上昇しました。
さらに純利益も元のルールから大きく増え、平均トレード利益も約2倍となりました。
エントリー条件は何も変えてずに出口だけを変えたことで、トレード成績が大きく変化しました。
「最適値」をそのまま使えばいいわけではない
ただし、ここで注意が必要です。
今回のデータで「損切りなし」が最も良かったからといって、実際のトレードでも損切りを入れない方が良いという意味ではありません。
これはあくまで、今回検証した2026年1月~6月のデータ上で最も利益が大きかったという結果です。
未来でも同じ結果になる保証はありません。
実際のトレードでは、急激な相場変動や想定外のニュースなどによって、過去の値動きでは考えられないほど大きく価格が動く可能性があります。
そのため、最適化で表示された数字をそのまま採用するのではなく、その周辺の数値でも成績が安定しているかを見ることが重要です。
まとめ
今回は、RSI2+ボリンジャーバンド+100SMAを使ったゴールド5分足のトレード手法を検証しました。
考え方は非常にシンプルで、複数の時間足を行ったり来たりする必要もなく、複雑なインジケーターを何種類も組み合わせる必要もありません。
それでも半年間の検証では、勝率約52%、プロフィットファクター2.36という結果になりました。
そして今回さらに重要だったのが、エグジット最適化です。
元々のエントリー条件を一切変更しなくても、利食い、損切り、最大保有時間を変更するだけで結果が大きく変化しました。
手法を改善するとき、「もっと良いエントリーを探す」ことだけに目を向ける必要はありません。
今使っているエントリーにある程度の優位性が確認できているのであれば、出口を改善できないか?と考えることも非常に重要です。
シンプルな手法でも、十分な回数を検証し、さらに出口まで細かく分析していくと、意外な優位性が見つかることがあります。
今回検証で利用したForexTesterOnlineは以下からご覧ください。
FTOのレビュー記事は以下からご覧ください。
























