ブレイカーブロックとFVGの融合: ICT Unicorn手法完全ガイド

今回はSMCの手法の中の一つであるICT Unicorn(ユニコーン)について解説します。

これは比較的最近に公開されたもので、Breaker BolockとFVGを組み合わせた手法になります。非常に高勝率とされており、エントリーポイントも比較的見つけやすいのが特徴です。

SMCですから裁量は必要ですし、私が検証した限りではダマシもそれなりにありますが、知っていて損はない手法だと思います。

本記事ではUnicornの予備知識からエントリー、そして注意点まで詳しく解説していきます。ぜひご覧ください。

Unicornで必要な前知識

Unicornを実践する上で必要な前知識としてブレイカーブロックとFVGがあります。
まずはこの二つについて解説していきます。

ブレイカーブロック

かつて通常のオーダーブロックだった価格帯がブレイクされるとブレイカーブロックに変わります。

  • 売りのオーダーブロックを上にブレイクすると買いのブレイカーブロック
  • 買いのオーダーブロックを下にブレイクすると売りのブレイカーブロック

となります。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

買いのブレイカーブロック

元々は売りのオーダーブロックだった価格帯を明確に上にブレイクしてくると、買いのブレイカーブロックに変わります。

下のgif動画は売りのオーダーブロックがブレイカーブロックに切り替わるモデルです。

これは一種のロールリバーサルのようなもので、それまでレジスタンスとして機能していたラインが一度ブレイクされたら、次はサポートとして機能するのと同じ考えです。

実際のチャートでは以下のようになります。

ブレイカーブロックになる前のオーダーブロックは、出来れば簡単に上にブレイクされると、後にブレイカーブロックに変わった時に反発する可能性が高まります。(今回ご紹介するUNICORNもその特徴を利用します)

売りのブレイカーブロック

元々は買いのオーダーブロックだった価格帯を明確に下ブレイクしてくると売りのブレイカーブロックに変わります。

下のgif動画は買いのオーダーブロックがブレイカーブロックに切り替わるモデルです。

これは買いのブレイカーブロックとは反対ですね。

実際のチャートでは以下のようになります。

ブレイカーブロックとなる価格帯は、基本的には前の波の最安値を付けた足全体となります。

FVG

UNICORNでエントリーする際にもう一つ必要なのがFVG(FairValue Gap)です。
このブログを良くご覧になっている方であればご存じかと思います。

FVGは3本の足から導かれるもので、真ん中の足の実体の部分のうち、左右の足のヒゲとオーバーラップしない価格帯をFVGと呼びます。

FVGはそれだけ価格が動く勢いが強かったこと、つまりは需給のバランスが急に崩れたことを示す価格帯になります。

その結果、この価格帯には多くの注文が残り、FVGはその後、価格を引き寄せやすい性質を持ちます。

FVGについての詳細は以下の記事をご覧ください。

UNICORNのエントリールールについて

UNICORNでは、ブレイカーブロックとFVGが重なった価格帯でエントリーします。

つまりは以前のオーダーブロックをFVGを伴う勢いでブレイクした後、再度戻したところでエントリーになります。

ロングパターンとショートパターンそれぞれについて解説していきます。

UNICORNのロングパターン

(緑色がブレイカーブロックで、紫色がFVGの価格帯です)

ロングエントリーまでの流れは以下の通りです。

  1. 売りのオーダーブロックを価格が上にブレイクしてブレイカーブロックになる
  2. 売りのオーダーブロックをブレイクする際はFVGを伴っている
  3. 価格がブレイカーブロックとFVGが重合する価格帯まで押して来たらエントリー

ルールとしてはシンプルで、ブレイカーブロックとFVGが重なるところでエントリーします。

実際のチャートで確認

灰色がブレイカーブロックで、黄土色がブレイカーブロックとFVGが重合する価格帯です。

オーダーブロックをFVGを伴って上にブレイク後、ブレイカーブロックとFVGが重合する価格帯まで押してから反発しています。

このエントリーをする場合は、ブレイカーブロックの少し下あたりに損切り注文を入れて、利食いはオーダーブロックを上にブレイクした後の高値に設定します。

他の例もご覧ください。

これはブレイカーブロックの価格帯が全てFVGとなっているパターンです。
とても明確なパターンで、高勝率でお勧めのエントリーポイントです。

これも良いエントリーポイントですが、エントリー後に少しブレイカーブロックとFVGの価格帯を下抜けています。

UNICORNではこういったケースもよく見られますので、損切りはブレイカーブロックの下限ではなく、下限よりも少し下に置くことをお勧めします。

UNICORNのショートパターン

ショートエントリーまでの流れは以下の通りです。

  1. 買いのオーダーブロックを価格が下にブレイクしてブレイカーブロックになる
  2. 買いのオーダーブロックをブレイクする際はFVGを伴っている
  3. 価格がブレイカーブロックとFVGが重合する価格帯まで戻して来たらエントリー

考え方としてはロングの真逆になります。

実際のチャートで確認

灰色がブレイカーブロックで、黄土色がブレイカーブロックとFVGが重合する価格帯です。

このチャートでは、上の方のFVGまで戻してから反転しています。
ブレイカーブロック中に複数のFVGがある場合は、出来ればブロックの上限に近い方でエントリーすることで、リスクを下げることができます。

損切りはブレイカーブロックの少し上に置きます。

では他の例もご覧ください。

これはブレイカーブロックの価格帯全てがFVGに含まれているケースです。

このパターンは明解ながらも勝率も高いのでお勧めです。

ブレイカーブロックになる前のオーダーブロックの時点で少し反発があったものの、ブレイクする際はFVGを伴って下落したブレイカーブロックです。

このパターンは少し見つけるのが難しくなりますが、ブレイクする時点でFVGを伴っていればしっかりと機能します。

より勝率を上げるために

ICT Unicornは高勝率の手法と言われていますが、負けることもあります。
ここでは勝率を高める方法について解説していきます。

相場の構造(market structureを理解する)

Unicornはトレンド転換後に、再度前の水準まで戻してきた所でエントリーする手法です。

このエントリーも大きな流れと同じ時に行うことで、より高勝率、高期待値のエントリーが出来るようになります。

下がモデル図です。

灰色のラインが大きなスイング(上位足)で青色のラインが執行時間足レベルのスイングです。

大きな流れが上昇トレンドの時に、執行時間足が下降トレンドからオーダーブロックをブレイクして上昇トレンドに転換後、ブレイカーブロックとFVGが重合する価格帯まで押して来たらエントリーするのが一番の理想です。

こうすることで、ピンポイントで「これから上げていく所」でエントリーすることができます。

逆に大きな流れが下降トレンド中にUnicornでロングエントリーするのはリスクが高いので注意しましょう。

時間帯を意識する

SMCでは市場の流動性が上がる時間帯を重要視します。

特にロンドンオープン、ニューヨークオープン、ロンドンクローズの3つのキルゾーンでは、FVGやブレイカーブロックが機能しやすい時間帯となりますので、デイトレで利用する際はこの時間帯を意識すると良いでしょう。

キルゾーンについては以下の記事をご覧ください。

まとめ

ICT Unicorn(ユニコーン)は、ブレイカーブロックとFVGを組み合わせたトレーディング手法です。

この手法は、特定の条件下で非常に高い勝率を誇り、エントリーポイントを見つけやすいという特徴があります。しかし、安定して勝つには相場の構造を理解し、適切な時間帯に注目するなど、一定の裁量が必要です。

この手法をマスターすることで、トレーダーは市場での成功確率を大きく向上させることができるでしょう。

気になった方はぜひ検証して実際のトレードでご利用ください。

 

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