今回は、OBIM(オーダーブロック・インバランス)を活用したトレード手法をご紹介します。
この手法は私が検証中にたまたま閃いたやり方で、チャンスはそれほど多くはありませんが、高い勝率と期待値を誇ります。
しかも、通常のSMCの最大のネックであった裁量判断も少ないため、難易度も低く、実践しやすいのが大きな特徴です。
興味のある方は是非ご覧ください。
動画もあります。
Contents
OBIMについて
OBIMはOrderblock Imbalance(オーダーブロック・インバランス)の略で、オーダーブロックの一種になります。
OBIMの大きな特徴は、通常のオーダーブロックにインバランス(別名FairValue Gap、Hidden Gap、Liquidity Void)が加わっている点です。
このチャートでは、底値から勢いよく反発しています。
勢いを反映して、反発後の大陽線ではFVGが生じており、直近の高値をブレイクしていきました。
その結果、FVG下のピンク色の価格帯はOBIMとなります。
OBIMはオーダーブロックの中でも、特にその後の反転が期待できるポイントで、SMCを利用する多くのトレーダーが重要視しています。
今回の手法ではこのOBIMに絞った手法になります。
OBIM候補を認識するインジケーター
OBIMはシンプルです。
見つけるのもそれほど大変ではありませんが、チャートを開くと大量に候補となるポイントがあるため、全てを確認するのは大変です。そこで
という思いもあって、OBIM候補となる価格にサインの出るインジケーターを結構前に作成していました。それが下のチャートにあるドットのインジケーター(名前はOBIM)です。
このインジケーターでは、目立った高値や安値付近でFVGが生じる動きが出たらドットを表示します。
ドットの他にも◎もありますが、これは目立ったFVGのあるポイントだけに点灯しますので、より効果が高いポイントと判断します。
ただし、ドットが点灯するのはあくまでもOBIM候補に過ぎません。
ドットが点灯後に、直近の高値や安値をブレイクしないと、OBIMにはならないので要注意です。
本手法における重要な裁量判断は、ドットの付いた高値や安値が、直近の高値や安値をしっかりとブレイクしてオーダーブロックになれたか?になります。
相場のスイングが見えていれば悩むことはそれほどないと思います。
逆に言えば、この判断だけしっかりと出来れば、それ以外はインジケーターに任せれば良いことになります。
このインジケーターの入手方法については以下の記事をご覧ください。
インジケーター「OBIM」を使った手法
OBIMを使った手法はとても簡単です。
手順は以下の通りです。
- OBIMのドットが点灯する
- 直近の高値や安値をブレイクして、ドットの足の価格帯がオーダーブロックになる
- オーダーブロックの価格帯まで戻したところで反発し、再度ドットが出現する
ロングエントリーの図式としては以下のようになります。(ショートは逆)
1.トレンド継続
2.トレンド反転
いずれにしても、オーダーブロックまで戻したところで、再度勢いよく反発してドットが点灯した所で入ります。
SMC(スマート・マネー・コンセプトとの違い
通常のSMCでは、大きな時間足の節目やトレンド方向、オーダーブロック、流動性などを細かく精査しながら、徐々に小さな時間足へ目線を移し、ピンポイントで反発するところを狙います。
しかし、本手法では極限までシンプル化しているため、1つの時間足のみで判断することになります。
実際のチャートで確認
では実際のチャートでエントリーポイントを解説していきます。
ロングエントリー
ロングエントリーはこのようなポイントになります。
- チャート左側で点灯した◎が直近の高値を上にブレイクしたのでオーダーブロックになる。
- オーダーブロックまで戻して反発した所で、再度ドットの点灯でエントリー
ドットの出るタイミングは、FVGが確定した時となりますので、ドットの点灯した次の足が確定した所で点灯します。
そのため、場合によってはエントリーが反発したタイミングから遅れることがあります。
ショートエントリー
ショートエントリーはロングエントリーとは逆になります。
- チャート中央付近で点灯した◎が直近の安値を下にブレイクしたのオーダーブロックとなる。
- オーダーブロックまで戻して反発した所で、再度ドットの点灯でエントリー
本手法の弱点
本手法は一つの時間足で、限りなく裁量判断を排除した形でエントリー出来て、勝率も高いというメリットがありますが、その一方で弱点もあります。
それが以下の2点です。
- エントリーチャンスが少ない
- 場合によっては少し遅れてエントリーすることになる
インジケーターのOBIMのドットの数は多いものの、しっかりとエントリーまで条件を満たすことは少ないです。
また、ドット自体は特定の高値や安値圏から反発してFVGが確定した所で出ますので、場合によっては結構行き過ぎたところでエントリーとなります。
マルチタイムフレームで弱点を克服する
本手法の弱点を克服するために、思いついたのがマルチタイムフレームで考えることでした。
メインの時間足でオーダーブロック形成後、再度戻してきた時に、下位足でOBIMのドットが出現した所でエントリーすれば、チャンスも増える上に、より高いリスクリワードのトレードが可能になります。
ではトレード例をご覧ください。
ロングエントリー
これは15分足チャートです。
チャート左下で◎のドットが点灯後に勢いよく上昇し、オーダーブロック(ピンクのゾーン)を形成。
そして再度下落してオーダーブロックまで戻して反発しました。(青い四角)
このケースの場合、戻してから反発した所ではドットが点灯していないため、ロングエントリーはできません。
しかし反発した青い四角の部分を1分足に切り替えてみてみると・・・
15分足のオーダーブロックまで戻して反発した所でドットが点灯しています。
ここでエントリーすることで、より早い段階でエントリーできますし、エントリーチャンスが増やせます。
15分足の反発を1分足でピンポイントで入れるのであれば、その分だけ少ない損切り幅でトレードが出来るので、より大きなリスクリワードも期待できるのです!
ショートエントリー
チャート中央部分で◎のドットが点灯後、勢いよく下落してオーダーブロックを形成し、再度戻してから下落しました。
青い四角で囲った個所が反発ポイントですが、ドットは点灯していません。
しかし1分足に切り替えると、良いところでドットが点灯していました。
このように小さな時間足に切り替えてドットが点灯した所でエントリーすることで、ピンポイントのエントリーが可能になります。
OBIMをマルチタイムで利用する手法の結果については、当ブログで毎月結果を記事にしています。
決してトレード回数は多くは無いものの、安定して高リワードの結果を叩き出しています。
詳しくは以下の記事一覧をご覧ください。
まとめ
今回は、SMCの考えを私なりにアレンジした手法をご紹介しました。
この手法は、私が検証中に閃いたモノですが、思っていた以上に優位性があります。
正統派のSMCからは少し外れているかもしれませんが、私のトレード手法に加えていこうと思います。
このインジケーターの入手方法については以下の記事をご覧ください。
検証記事もご覧ください。