今回は様々な種類のオーダーブロックをご紹介します。
オーダーブロックは、スマートマネーが入ってくる価格帯のことですが、単に「オーダーブロック」と言っても、実は以下のように様々な種類のものがあります。
- 通常のオーダーブロック
- ブレイカー・ブロック(Breaker Block)
- ミティゲーション・ブロック(Mitigation Block)
- プロパルジョン・ブロック(Propulsion Block)
これまでにご紹介してきた分かりやすいオーダーブロックと比べると、見つけにくく判断が難しかったり、、実用性に乏しいモノもありますが、知っておいて損はないかなと思います。
スマートマネーコンセプトの知識を広げたい方は是非ご覧ください。
また、他にも特定の名前の付いたオーダーブロックがあります。あくまでも一例として参考にしてください。
動画版もあります。
Contents
通常のオーダーブロック
まずは通常のオーダーブロックから始めます。
軽く流しますので、通常のオーダーブロックの詳細については、以下の記事をご覧ください。
買いの通常のオーダーブロック
買いの通常のオーダーブロックは、主にスイングローが候補になります。
特に目立ったスイングローで、
- 直近の安値をブレイクするも直ぐに勢いよく反発し
- FVGを含む上昇
- そして直近の高値をブレイクするBOSやCHOCH
といった条件を満たすことで、より信頼性のあるオーダーブロックとなります。
売りの通常のオーダーブロック
売りの通常のオーダーブロックは、主にスイングハイが候補になります。
買いのオーダーブロックと同じで、特に目立ったスイングハイになることが多いです。
直近の高値をブレイクするも直ぐに勢いよく反発し、FVGを含む下落、そして直近の安値をブレイクするBOSやCHOCHといった条件を満たすことで、より信頼性のあるオーダーブロックとなります。
ブレイカー・ブロック(Breaker Block)
通常のオーダーブロックは、強い反発地点となりますが、場合によっては勢いよくブレイクされることがあります。
ブレイクされたの通常のオーダーブロックの価格帯は「ブレイカーブロック」と名前を変えて、それまでとは逆方向に反発する価格帯として機能することがあります。
買いのブレイカー・ブロック
買いのブレイカー・ブロックは、元々は売りのオーダーブロックだった価格帯です。
このオーダーブロックを一気にブレイクすると、その後は「買いのブレイカー・ブロック」として機能することになります。
通常のオーダーブロックがブレイカー・ブロックに変わる判断として重要なのは「一気にオーダーブロックをブレイクする」ことで、オーダーブロック内をFVGを伴う大陽線が連続してブレイクしていくのが理想となります。
下のチャートが実際の買いのブレイカー・ブロックの例です。
元々は売りのオーダーブロック(レジスタンス)だった価格帯を一気にブレイクして上昇していきました。
この時点で買いのブレイカー・ブロックに変わり、その後に再度この価格帯に戻してきた時には強いサポートとして機能するようになります。
売りのブレイカー・ブロック
売りのブレイカー・ブロックは、元々は買いのオーダーブロックだった価格帯です。
このオーダーブロックを一気にブレイクすると、その後は「売りのブレイカー・ブロック」として機能することになります。
下のチャートが実際の売りのブレイカー・ブロックの例です。
元々は買いのオーダーブロック(サポート)だった価格帯を一気にブレイクして下落していきました。
この時点で売りのブレイカー・ブロックに変わり、その後に再度この価格帯に戻してきた時にはレジスタンスとして機能するようになります。
ブレイカーブロックを使った手法については以下の記事をご覧ください。
ミティゲーション・ブロック(Mitigation Block)
ミティゲーション・ブロック(Mitigation Block)は、ブレイカー・ブロックと似ています。
かつてのスイングハイやスイングロー付近の価格帯を勢いよくブレイクした後の価格帯がミティゲーション・ブロックになることがあります。
大きく違う点として、ブレイカー・ブロックは元々はしっかりとBOSやCHOCHを伴う「オーダーブロック」だったのに対し、ミティゲーション・ブロックは、BOSやCHOCHを伴わなかった「しっかりとしたオーダーブロックになりきれなかった価格帯」と言うことです。
そのため、ミティゲーション・ブロックの効果は弱めです。
さらに候補となる価格帯も多いためダマシも多く、本記事でご紹介するオーダーブロックの中では一番信頼性は弱いです。
そのため、「こんなモノがあるんだなぁ」程度の知識として押さえておくレベルで良いかなと思います。
- ブレイカー・ブロック:元は通常のオーダーブロック
- ミティゲーション・ブロック:元はオーダーブロックになりきれていない価格帯
買いのミティゲーション・ブロック
買いのミティゲーション・ブロックは、元は相場のスイングハイの価格帯になります。
スイングハイ形成後、少し下げたものの直近の安値を下にブレイクできずに一気に上昇して高値を更新した所でミティゲーション・ブロックとなります。
一応の考え方としては、元々あったオーダーブロックにミティゲーション(オーダーブロックに価格を戻してスマートマネーの注文を発動すること)させるためにスマートマネーが仕掛けた価格帯がミティゲーション・ブロックになります。
分かりにくいとは思いますが、ミティゲーションさせるために生じたオーダーブロックの一種だと考えてください。
実際のチャートではこのようになります。
スイングハイを形成後、少し下げたものの直近の安値を下にブレイクできずに一気に上昇しました。
これでスイングハイ付近の価格帯がミティゲーション・ブロックとなり、サポートゾーンとして機能することになります。
売りのミティゲーション・ブロック
売りのミティゲーション・ブロックは買いの反対です。
元はスイングローの価格帯で、少し反発して上げたものの、直近の高値をブレイクできずに一気に下落して安値を更新した所で、ミティゲーション・ブロックとなります。
実際のチャートをご覧ください。
スイングローを形成後、そこそこ反発しますが直近の高値はブレイクできずに勢いよく下落。
以降、その価格帯はレジスタンスとして機能することになります。
プロパルジョン・ブロック(Propulsion block)
プロパルジョン・ブロックとは、以前のオーダーブロックと一部重なるオーダーブロックのことです。
押しや戻りが強いトレンドでよく見られます。
買いのプロパルジョン・ブロック
買いのプロパルジョン・ブロックは上昇トレンド中に見られます。
オーダーブロックまで押してから勢いよく反発し、高値をブレイクして上昇すると、以前のオーダーブロックと重なる形でオーダーブロックが形成されます。これが買いのプロパルジョン・ブロックです。
プロパルジョン・ブロックは強いサポートとして機能する傾向がありますので、高勝率のエントリーをしたい時にオススメのポイントになります。
実際のチャートではこのようになります。
プロパルジョン・ブロックは、オーダーブロックが重なっている状態ですので、比較的分かりやすいと思います。
売りのプロパルジョン・ブロック
売りのプロパルジョン・ブロックは下降トレンド中に見られます。
オーダーブロックまで戻してから勢いよく反発し、安値をブレイクして下落すると、以前のオーダーブロックと重なる形でオーダーブロックが形成されます。これが売りのプロパルジョン・ブロックです。
実際のチャートではこのようになります。
まとめ
今回は、色々な種類のオーダーブロックについて解説しました。
オーダーブロックについては、本記事でご紹介したものが全てではありませんし、沢山知っているとその分だけ勝てるというものでもありません。
しかし、知識として持っていることで、過去の反転したポイントが「なぜここで反転したのか?」を理解するための手段にもなりますし、そこからトレードの幅を広げることにもつながります。
まずは基本のオーダーブロックでエントリーしていって、知識や経験を積んでから今回ご紹介したオーダーブロックの利用についても検証すると良いでしょう。
SMCを実践している方、興味のある方は過去のチャートを見ながら検証してみると、何か発見があるかもしれませんね。