先月の上旬よりクロスリテイリングより商材を販売してるマックス岩本氏が「緊急企画」として、究極のトレード理論を解説するサイトが特設されました。
そのサイトでは、マックス岩本氏が「とある理論」をロジック化することに成功し、その結果、以前の約2倍も稼げるようになったことを動画で報告していました。
マックス岩本氏に大きなブレイクスルーをもたらした「とある理論」、それはアダムセオリーとのこと。
アダムセオリー・・・。
私はこの言葉を聞いた時に、非常に懐かしい気分になりました。
実は10年ほど前に私もアダムセオリーについての書籍を読んで、色々と検証した経験があるからです。
しかし当時の私にとってはあまり活かすことのできる理論ではなく、「ワイルダーは妙な情報を掴まされたんだなぁ」と同情すらした記憶があります。
まさかそれから10年過ぎて再び出会うとは・・・。
そのアダムセオリーをロジック化した岩本氏が講師を勤める岩本式・FXアダムセオリー・マスタースクールの募集が開始されました。
その価格は何と198,000円。
ボーナス商戦に勝負を仕掛けてきていますね。
そう思っていたら販売開始から約2時間で枠が埋まってしまって販売終了になってしまいました。かなり人気があるようです。
今回の記事では、岩本式・FXアダムセオリー・マスタースクールについて語る前に、アダムセオリーとは一体何か?について解説させていただきたいと思います。
Contents
100万ドルでワイルダーが購入したことで有名なアダムセオリー
アダムセオリーと言うのは、J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニアが1980年代に100万ドルで購入したとされる相場理論です。
ワイルダーについてご存じない方もおられるかもしれませんが、RSI、Pivot、DMI、ATR、パラボリック等の超有名なインディケーターの考案者と言えばどれだけ凄い人か分かるでしょう。
そんなワイルダーが全く無名のトレーダーであるジム・スローマンという男からアダムセオリーを100万ドルで購入した、となれば、どれだけ凄い理論なのか?と誰もが気になるはずです。
10年前の私もそのことを知ってすぐさま「ワイルダーのアダムセオリー」を購入しました。
そして興奮冷めやらぬうちに読み終えて検証に取り掛かったのですが、アダムセオリー通りにチャートを表記することが面倒なこと、さらにどう使えばいいのかよくわからないこともあって、すぐさま本棚の肥やしとなりました・・・。
そして今回、本当に久しぶりにワイルダーのアダムセオリーを手に取って読んでみたのですが、マックス岩本氏がこの理論をどうやってロジックしたのか?と不思議でなりませんでした。
アダムセオリーとは一体何?
ここまで読み進められた方なら、「アダムセオリー」について興味を持たれていると思います。
アダムセオリーについて理解するのであれば、「ワイルダーのアダムセオリー」を読んでいただくのが一番良いのですが(kindle unlimitedで読み放題になっています)、ここでは簡単にどんな理論なのかご説明したいと思います。非常にシンプルです。
アダムセオリーは、「相場の動きは反復する」ことを前提とした理論で、将来の値動きを予測することが出来ると言われています。
具体的にどうするかと言うと、チャートを反転させるだけです。
例えばこのようなチャートがあったとします。
このチャートを上下左右に反転させると、下のチャートのようになります。
この反転したチャートを元のチャートの現在のレートの右側に貼り付けます。
すると下のようなチャートが完成します。
どうでしょうか?これだけです。
継ぎ足したチャートが、(アダムセオリー的には)将来の値動きの予測となるのです。
つまり上のチャートのように上昇トレンド中のチャートでアダムセオリーを適用すると、そのまま上げ続ける予測になるのです。
アダムセオリーでは、「トレンドは更に継続する」と言う考えがベースになっていますから、単なるトレンドフォローと言えばトレンドフォローです。
しかし、それにしてもシンプル過ぎる。
正直言って“セオリー”とすら呼べない代物だと個人的には思っています。
アダムセオリーのチャートを自動で表示してくれるインジがあった!
アダムセオリーが有用かどうなのかは過去のチャートを使って検証しなければ分かりません。
しかし、前項で解説したようにアダムセオリーのチャートを作るのは面倒です。
特にパソコンでチャートを表示させたり、画像ソフトでチャート画像を反転することが難しかった1980年代ではもっと面倒だったことでしょう。
しかし、現在ではMT4上でアダムセオリーのチャートを自動で表示してくれるインジがあります。
とあるMetaTraderの備忘秘録というブログを運営されている方が開発されたインジで、チャートにセットするだけで、それまでの動きを反転して表示してくれるのです。
私もこのインジをダウンロードしてMT4裁量トレード練習君で色々と検証してみました。
アダムセオリーの発想自体は独特で興味深いことは確かなのですが、どういった相場の時に高確率で将来を予測してくれるのかが分からなければ、使いこなすのは難しいかなと感じました。
気になる方はダウンロードしてみられると良いでしょう。
また、当サイトでは他にも将来を予測するタイプのインジをまとめてご紹介しています。
アダムセオリーは有用なのか?
アダムセオリーは使えるのか?
この質問に対する私の回答はは前項でも書いたように「どのような相場の時に高確率で将来を予測してくれるのかが分からなければ、使いこなすは難しい」です。
アダムセオリーはトレンドの真ん中あたりを取ることを目的としているようですので、トレンドが出始めたあたりを中心に検証してみたのですが、なかなか上手くはいきませんでした。
Max岩本氏はこれをロジック化したとのことですが、どんなものに仕上がったのか気になるところです。
アダムセオリーは日本国外で人気なのか?
さて、日本ではあまり耳にすることのなかったアダムセオリーですが、世界に目を向けてみるとどうなのでしょうか?
少し気になりましたので、世界最大のFXフォーラムであるForex Factory内の検索フォームで「Adam Theory」と入力していみました。
結果は33記事ヒットしました。
検索結果を見てみるとアダムセオリーについての議論もあるのですが、全然盛り上がっていませんし、中には「アダムスミス」の名前でヒットした記事もありましたので、殆ど話題になっていないことが分かります。
この結果と比較するために、日本の誇る一目均衡表の「Ichimoku」で検索してみました。
すると774記事がヒット。
一目瞭然の違いですね。
ついでにローソク足の英名である「Candle Stick」で検索すると1875記事がヒット。
これらの検索結果から、アダムセオリーは現在においては世界的にも話題になっていないのではないか?と考えられます。
アダムセオリーは、言ってみれば忘れ去られたマイナー理論の一つに過ぎないのかもしれません。
そうであるならば、MAX岩本氏がアダムセオリーのロジック化に世界で初めて成功した!というのもあながちウソではないと思います。
正直な話、「日本人が食いつきやすい、ネタになる良い理論を引っ張りだしてきたなぁ」と言うのが私の感想です。
アダムセオリー・マスタースクールのレビューは以下をご覧ください。