MT4、MT5、TradingView、cTraderの4つを徹底比較!【最強はどれ?】

FXトレードを行う上で欠かせないのがチャート分析と発注です。

これらを可能にするトレードプラットフォーム(ソフト)は、各FX業者が独自で開発して提供するものから、複数の業者が採用するMT4、MT5など様々なものが存在します。

一番メジャーなものはMT4ですが、それ以外にも世界的にシェアを伸ばしてきているプラットフォームが色々とあります。

そこで今回はプラットフォームマニアの私が、複数のFX業者が採用する人気の高いトレードプラットフォームについてまとめ、それぞれのメリット・デメリットや詳細を比較していきます。

 尚、本記事ではFX業者がオリジナルで開発したプラットフォームについては触れていません。

本記事で解説するプラットフォームの比較

まず本記事で比較・解説するトレードプラットフォームは以下の4つです。

  • MetaTrader4
  • MetaTrader5
  • TradingView
  • cTrader

まずはこれらについて表にまとめました。

MetaTrader4

MetaTrader5

TradingView

cTrader

開発

MetaQuotes

MetaQuotes

TradingView

potware Systems

リリース年

2005年

2011年

2011年

2011年

バージョン

・ダウンロード
・ブラウザ
・モバイル

・ダウンロード
・ブラウザ
・モバイル

・ブラウザ
・モバイル

・ダウンロード
・ブラウザ
・モバイル

採用業者

かなり多い

増えてきている

少ない

少ない

表示できる時間足の数

9

21

18

26

利用料金

無料

無料

有料

無料

自動売買

可能(EAが豊富)

可能(EAは少ない)

可能ではあるが、裁量トレード向け

可能ではあるが、裁量トレード向け

バックテスト機能

有り

有り


有り

有り

拡張ツールの充実度

オブジェクトの使いやすさ

速さ

板情報の表示

無し

有り

有り

有り

ネットの情報量(日本語)

超多い

まぁまぁ多い

少ない

少ない

特徴世界シェアNo.1。裁量トレーダーもシステムトレーダーも愛用。MT4と比べると性能は高いが、人気が無い。裁量トレーダーを中心に世界的にシェアを伸ばしてきている。ECN取引専用の尖ったツール。主に裁量取引用。

どれも特色があります。
それぞれについて解説していきます。

MetaTrader4(MT4)

MT4のメリット

  • 他のプラットフォームとは比較にならないほどのカスタムインジケーターやEAがある
  • MT4自体では出来ないことも、カスタムインジを使えば可能になることも多い
  • EAを使って自動売買ができる
  • ストラテジーテスターで簡単に過去検証ができる
  • 使用方法についてネット上に多くの情報がある
  • スペックの低いパソコンでも動く

MT4のデメリット

  • 2005年リリースなので、他のプラットフォームと比べるとデザインや仕様が古め
  • 他のプラットフォームと比較すると動作が少し遅い
  • 対応銘柄が少ない
  • 2018年から新規業者へのMT4の提供を終了している
  • MetaQuotesはMT4よりもMT5を推したい

完成度とカスタマイズ性が高すぎるMT4

MT4は2005年にロシア(現在本社はキプロス)のメタクオーツ社からリリースされ、それから現在にかけてトップを走り続ける超ロングヒットのプラットフォームです。

FXトレーダーであれば一度はMT4に触ったことがあるのではないでしょうか?

MT4が世界中のトレーダーから支持される理由はカスタマイズ性。
元々MT4には数多くのインジケーターや分析ツールが入っているものの、不十分な場合は有料・無料のカスタムインジケーターで補うことができます。

インジケーター等で出来ること

  • 3分足などの任意の時間足のチャートが作れる
  • 違うチャートのラインやボックスなどのオブジェクトを同期する
  • チャートをMT4の枠の外に出せるようにする
  • 全決済する
  • 使いやすいパネルで発注できる

つまり、通常のMT4では出来ない機能であっても、有志の作ったツールを利用すればそれが可能となるのです。

このような自由度の高い拡張性がMT4の最大の魅力で、コレがあるからこそMT4が今でも一番愛されているプラットフォームである要因でもあります。

また、EA(Expert Advisor)を利用すれば、初心者でも様々なロジックで自動売買ができたり、バックテスト機能を備えていたりと、リリース当初は非常に斬新で高性能なプラットフォームでした。

今ではMT4対応のインジケーターやEAは色々なところで販売・配布されており、それらだけでも大きな市場となっていることを考えても、MT4の存在は他のプラットフォームと比較しても明らかに頭一つ抜けています。

現在はリリースから18年たちましたが、その間も様々なアップデートが加えられた結果、多くの業者に採用されて今でも圧倒的なシェアを誇ります。

MT4の開発は終了している

そんなMT4ではありますが、開発元のメタクオーツ社としては「ユーザーに最新のMT5に移行してもらいたくて仕方がないけど、無理に移行させたらユーザー数が激減してしまうのでどうしようもない・・・」という状況になっています。

MT5の人気が無い理由はMT5の項目で解説します。

その対策として、メタクオーツ社はFX業者に対してMT4の利用料の値上げ・MT5の利用料の値下げを敢行し、ついには2018年1月より新規FX業者に対してMT4の提供を終了しています。最近できたFX業者はMT5しか提供していないのはそのためです。

また、現時点でMT4の開発は終了しており、アップデートは細かなバグの修正のみとなっています。

このようにメタクオーツ社は段階的にMT4のユーザーをMT5へ移行させようとしていますが、なかなか上手く行っていません。

もしMT4の提供を強制的にストップすれば、ユーザーが他のプラットフォームに流れてしまって、結果的にメタクオーツ社が損害を受けることになります。

あと数年はMT4はバリバリ使えるハズ

MT4の開発・アップデートは終了してはいますが、現在も多くのユーザーに支えられています。

カスタムインジケーターやEAを使えば、MT4の使いにくい所も解消できることもありますし、ほとんどのユーザーがMT4以上の性能を求めていないのかもしれません。

この状況が続く限り、メタクオーツ社もMT4の提供をストップすることは無いんじゃないかな?と個人的には思っています。

一番の理想は、MT4のインジケーターやEAが利用できるMT5もしくは次世代のMT6ですが、期待は出来なさそうです・・・。

MetaTrader5(MT5)

MT5のメリット

  • 採用する業者が増えてきている
  • MT4よりも多くの時間足を表示できる
  • 速度が速い
  • 操作感は基本的にMT4と同じ
  • 複数通貨ペア・複数時間足でバックテストできる

MT5のデメリット

  • MT4のインジケーターやEAが利用できない(致命的)
  • 高いスペックのパソコンを求められる
  • 動作がMT4よりも安定していない

MT4から正統進化したものの人気の無いMT5

MT5はMT4の後継として2011年にメタクオーツ社からリリースされました。

見た目や操作方法はMT4とそれほど大差はないのですが、処理速度や約定速度が上がっており、一見するとMT4の後継としては文句なしのプラットフォームです。

また、これまでに幾度となくアップデートを繰り返し、専門家からも高い評価を受けています。

しかし致命的なのが後方互換性。

MT5はMT4とプログラミング言語が違うため、MT4のカスタムインジケーターやEAが使えません!

もっと言えば、MT5のプログラミング言語はMT4のそれよりも難解かつ情報も少ないため、開発者も手を出しにくいのが現状です。

これはリリース当時から現在に至るまで大不評な点で、MT4からMT5へ移行が進まない一番の原因です。(逆にこれが解消されれば一気にMT5への移行が進みそうです)

MT5もリリースされてから13年が過ぎましたが、MT4と比べるとカスタムインジケーターやEAの数は比べ物にならないくらい少ないです。

多くのトレーダーがMT4からMT5へ移行しないので、ツールを作るプログラマーもMT4用で開発するため、よりMT5への移行が進まない・・・と言う悪循環にハマっています。

前述の通り、開発元のメタクオーツ社はユーザーに段階的にMT5に移行してもらうために、色々な施策を打っています。

その結果として多くのFX業者がMT5を採用してきてはいますが、それでもMT4の方が好まれているのが現状です。

TradingView

TradingViewのメリット

  • ブラウザで表示できる(ダウンロード不要)
  • パソコンとスマホで設定やオブジェクトの同期が出来る
  • 感覚的に操作できて使いやすい
  • FXだけでなく多くの金融商品に対応
  • 様々な時間足チャートを表示できる
  • カスタムインジケーターも利用可能
  • 過去のチャートを動かすバックテスト機能付き
  • SNSが充実していて、多くのトレードアイディア等が学べる

TradingViewのデメリット

  • 機能のほとんどが有料
  • 自動売買にはそれほど強くない(裁量メインの方向け)
  • 発注で利用できる業者は少ない

裁量トレーダーを中心に人気が拡大中

TradingViewは2011年にアメリカのトレイディングビュー社によってリリースされたプラットフォームです。現在急速にシェアを伸ばしています。

TradeViewという海外FX業者がありますが、TradingViewの開発元とは違う会社です。

MT4やMT5はチャート分析と発注機能を持ったソフトであるため、FX業者から口座開設&ダウンロードをして利用するのが基本です。

一方でTradingViewはFX業者から独立した形をとっており、発注できないチャート分析ソフトとしての意味合いが強いです。

そのため、TradingViewでチャート分析をして、業者への発注は他のツールで行う・・・といった使い方が基本になります。(このような使い方をMT4でやっている人も多いのではないでしょうか)

しかし、数は少ないですが、TradingViewから接続して発注できる業者もあります。
その場合は自身のTradingViewのアカウントと業者のアカウントを紐づける形で利用することになります。

そんなTradingViewがMT4やMT5と大きく異なるのが、ダウンロード不要でブラウザのみで表示する点です。(ブラウザとはChromeやedgeなど、あなたが今このサイトを見るのに使っているソフトです)

ブラウザ上で表示できるので、下のようにTradingViewをブログに張り付けることもできます。(色々と弄って見てください。)


一応、MT4やMT5にもブラウザ版はありますが、基本はダウンロード版だと思います。

TradingViewはブラウザ表示型ですので、同じアカウントでログインすれば、どのパソコンやタブレットスマホでTradingViewを表示しても、自分の設定のままチャートを見られるのが大きな利点です。

またチャートのデザインやラインやボックスなどのオブジェクトの色彩などが優れており、全体として非常に見やすいプラットフォームだと私は感じています。

FX、株、仮想通貨、商品の垣根無し!

そして、TradingViewの一番の特徴として挙げておきたいのが、表示できるチャートがFXに限らず、世界中の個別株、インデックス、商品、仮想通貨、ETFなど、あらゆる銘柄のチャートが表示できる点です。

コレは非常に画期的で、これだけ多くの銘柄が一つのプラットフォームで表示できるのは他にはありません。

また、TradingViewは非常に多くのインジケーターが使えますので、それらを駆使し市場を分析できるのはFXトレーダーのみならず、世界中の投資家・トレーダーにとって大きな魅力になるでしょう。

TradingViewについては以下のサイトで詳しく解説してあります。

Love TradingView

TradingViewの致命的な欠点

他にも様々な利点があるため、利用者が増えているのは納得できるのですが、TradingViewには致命的な弱点があります。

それが有料であることです。

一応、無料でも利用はできますが、その場合は

  • 同時に表示できるチャート数が1枚のみ
  • チャートに表示できるインジケーターの数が3つ
  • 過去の相場を動かすバックテストができない
  • 1分足以下の時間足チャートは表示できない
  • 広告が表示される

など、多くの面で制限が付きます。

我々がMT4やMT5を無料で利用できるのは、これらのツールを採用するFX業者がメタクオーツ社にお金を支払っているからです。

しかしTradingViewはMT4やMT5と異なり、FX業者から独立した形のチャート分析ソフトという立ち位置になっています。そのため、ツールの使用料はユーザーが支払うビジネスモデルになっているのです。

正直なところ、裁量トレードに特化すればTradingViewはMT4よりも使い勝手は良いです。

MT4程とは言いませんがインジケーターもそれなりに充実していますし、アラート機能は優秀です。有料版にすれば簡単に過去の値動きを再現出来たりとメリットは多いです。

しかし、無料版では多くの機能が使えないため、ガッツリ使うのであれば有料版に切り替えないといけませんが、価格が月に約15ドル~のサブスクリプション方式でコストもかかります。

個人的にはTradingViewは素晴らしいツールだと思いますが、有料が足かせとなってMT4程のシェアにはならないと推測しています。

TradingViewを採用するFX業者について

TradingViewはFX業者から独立したプラットフォームですが、一部業者では自社のトレードツール内にTradingViewを埋め込んだり、TraidngViewから発注できるところもあります。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

httpTradingViewが利用できる証券会社一覧

CTrader

cTraderのメリット

  • ECN専用のため、透明性の高い板情報が見られる
  • 情報が分かりやすくまとまっていて使いやすい
  • 全体的に洗練されており、裁量トレーダー向け
  • 様々な銘柄に対応している

cTraderのデメリット

  • cTraderに関する情報が少ない
  • ECN専用のため、使える業者が少ない

ECN専用の高性能プラットフォーム

cTraderはイギリスのspotware Systems社より2011年にリリースされました。

cTraderの最大の特徴は、ECN方式を前提としたプラットフォームである点です。

ECN方式とは、FXブローカーや銀行、リクイディティプロバイダーなどが参加する私設取引所で取引することです。数あるNDD方式の中でも一番価格の透明性が高い取引方式です。

日本で言えば「くりっく365」がECN方式になります。

本当のECN方式を提供するFX業者は非常に少ないため(Axiory、TradeVewなど)、必然的にcTraderを採用する業者は少ないのですが、cTraderはECN内のリアルな板情報が見られるという他には無いメリットがあります。

この他にも、ツールとしての使い勝手も非常によくて洗練されており、発注に関する操作も簡単で約定速度も速いなど、目が肥えていて大ロットの取引をするトレーダーが利用することが多いため、基本的な性能が高いです。

しかし、良くも悪くもECN専用と言うことで利用できる業者も少なく、それに伴ってcTraderに関する情報も少ないのが大きなデメリットです。

明らかに初心者向けではありませんが、使いこなすと便利なプラットフォームであるのは間違いありません。

cTraderユーザーは業界平均と比較して35%多く利益を上げているという統計があるそうです。

「それならcTraderを使えば勝てるのか!」と思われるかもしれませんが、そうではありません。

ECN方式のメリットを理解した上でcTraderを利用する人はトレードの上級者であることが多いため、それが結果として反映されたのではないかと私は推測します。

cTraderを採用するFX業者
Axiory
Tradeview

まとめ

今回はMT4、MT5、TradingView、cTraderの4つのトレードプラットフォームについて比較・解説しました。

再度比較表をご覧ください。

MetaTrader4

MetaTrader5

TradingView

cTrader

開発

MetaQuotes

MetaQuotes

TradingView

potware Systems

リリース年

2005年

2011年

2011年

2011年

バージョン

・ダウンロード
・ブラウザ
・モバイル

・ダウンロード
・ブラウザ
・モバイル

・ブラウザ
・モバイル

・ダウンロード
・ブラウザ
・モバイル

採用業者

かなり多い

増えてきている

少ない

少ない

表示できる時間足の数

9

21

18

26

利用料金

無料

無料

有料

無料

自動売買

可能(EAが豊富)

可能(EAは少ない)

可能ではあるが、裁量トレード向け

可能ではあるが、裁量トレード向け

バックテスト機能

有り

有り


有り

有り

拡張ツールの充実度

オブジェクトの使いやすさ

速さ

板情報の表示

無し

有り

有り

有り

ネットの情報量(日本語)

超多い

まぁまぁ多い

少ない

少ない

特徴世界シェアNo.1。裁量トレーダーもシステムトレーダーも愛用。MT4と比べると性能は高いが、人気が無い。裁量トレーダーを中心に世界的にシェアを伸ばしてきている。ECN取引専用の尖ったツール。主に裁量取引用。

人によってデザインや使い勝手の好みが違うとは思いますが、トレード初心者であればMT4をお勧めします。

既に開発は終了していますが、今現在でも便利なインジケーターが開発されていますし、その情報量は他のプラットフォームを圧倒します。

他のプラットフォームも良いところは沢山あるのですが、とりあえずはMT4に慣れてから移ることをお勧めします。

 

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