少し前の話になるのですが、9月29日に一般社団法人金融先物取引業協会が協会に加入しているFX業者三社に対して処分を行ったと報告しました。
三社とは、IS証券、ワイジェイFX、楽天証券。
この中でもワイジェイFXのやったことがかなり深刻な事ですので、注意喚起も含めてご紹介します。
社員が家族の為にレートを操作して顧客に損害を与える
平成29年3月、同社システム部を始めとした関係部署の各種社内調査により、外務員Aによる不正な端末操作が発覚した。
また、外務員Aとの関係性に疑義のあった2口座が、外務員Aの母親と友人の口座であること、 価格配信について当該2口座に便宜を図ったことを外務員Aが認めたことから、知人の取引に便宜を図る目的を持って有利な価格を提示したものであると判断された。
外務員Aの行為により、本来約定すべき価格よりも不利な条件で約定した顧客については、本来提示すべきであった価格による約定との差額を補てんした。その影響顧客数としては、4,148名、補てん金額としては、 3,502,471円(1顧客当たり最大補填額452,250円、最小補填額1円、平均補填額844円)であった。
一方、同社は、社内ルールの曖昧さによる不正の検知が困難な状態、社内ルールの不徹底等から 価格の配信体制に係る社内規則の整備や検証態勢が不十分であったことが、本事象の発生の防止や早期発見を遅らせたと認識しており、 取り組みが不十分な状況に該当すると認めている。
これら一連の違法行為は、悪質性が著しく、且つ顧客への影響も大きいと認められ、同社の管理監督上の責任は免れない。
簡単にご説明しますと、YJFXの社員が自分の母親と友人に儲けが出るように、為替レートを不正に操作して配信していた・・・という話です。
目を疑うような事件です。
相対取引とは言え、公正さが求められるレート配信において、それを監視する人間が自分や知人の利益の為に本来とは違う価格を提示するなんて、ちょっとありえないですね。
株式取引のインサイダー取引や、8月に話題となったValu騒動よりもタチが悪いです。
2000年代まではFX業者がストップ狩りを行ったり、不正にレートを操作したという話題がネット上でよく見られました。
しかし、悪徳業者も淘汰された2017年になってそんなことを行っていたら、信用のすべてを失うような行為になるのは言うまでもありません。それほどまでに恐ろしいことをやっているのです。
トレードする我々も、業者から提示されるレートが正しいかどうかを確かめるために、複数の業者のチャートを開いて大きな乖離が無いか見ておく必要がありますね。
YJFXの社員は何やってんの?
YJFXは以前も社員が顧客情報を持ち出して流出させた経緯があります。
顧客の情報は流出させる、レートは不正に操作する・・・。
こんな業者にお金を預けたいと思う人はいないでしょう。
YJFXはブローカーリスクがかなり高い業者と言って差し支えありません。
FX業者を選ぶ際は、スプレッドや約定力だけではなく、その業者が本当に信頼できるかどうかまでくまなくチェックするに越したことはありませんね。
現在YJFXを利用されている方は、取引業者を見直すことをお勧めします。