
今回はCRTでのエントリーの精度を上げるテクニックについて解説します。
Candle Range Theory(CRT)はLiquidity Sweepの考えをベースとした優秀な反転モデルです。
しかし実際にトレードしてみると、「CRTは出たけど反転しなかった」「スイープしたのにそのまま抜けていった」という経験をした方も多いと思います。
その原因の多くは、CRTの形だけを見ているからです。
重要なのはCRTの形ではなく「どこでCRTが発生したか」です。
今回はそのポイントとしてUnmitigated FVGをご紹介します。
CRTについては過去の記事でも解説しています。
CRTのおさらい
まずはCRTについておさらいします。
CRTとは3本の足で形成されるパターンです。

基本としては
- 一番左の1本目がレンジ
- 次の2本目の足で1本目の高値や安値をスイープして戻ってくる
- 3本目の足で本格的に反転する
という流れです。
重要なのが2本目の足で、
- 1本目が陽線なら2本目の足では1本目の高値をヒゲだけで抜けて陰線が確定する
- 1本目が陰線なら2本目の足は1本目の安値をヒゲだけで抜けて陽線が確定する
というのが条件になります。
1本目と2本目の条件が揃ったら、3本目の足は逆の方向のliquidityを取る動きに向かうと考えます。これがCandle Range Theoryの基本です。
つまり、2本目の足でSweepが確認できたらCRTのセットアップが完成します。言ってしまえば「ピンバーが出たら逆方向に進む」というのと考えは同じです。
CRTの決定的な弱点
CRTは流動性スイープの動きを超シンプルにモデル化したものです。
そのため、どの時間足、どの通貨ペアでも頻繁に出現しますが、その分だけダマシが多いと言えます。
特にレンジ相場の中で出現したCRTは信頼性が低く、エントリーには向きません。
これはレンジ相場で出現するピンバーや包み足などのパターンでは優位性が落ちるのと同じです。
つまりCRTを使う上で重要なのは反転しやすい場所や時間帯です。
Unmitigated FVGを利用する
ではCRTが機能しやすい所について考えます。
まずはトレンド中の押し目や戻りです。
- 上昇トレンドであれば、押し目を形成中に安値をスイープして陽線が確定
- 下降トレンドであれば、戻りを形成中に高値をスイープして陰線が確定
となった所が理想です。
さらに、1本目の足をスイープした価格帯が、まだ埋められていなかったFVG(Unmitigated FVG)となっていることを追加すると、更に効果が高まります。

Unmitigated FVGには、未執行の注文や不均衡が残っていると考えられており、価格が反応しやすい傾向があります。
そのため、価格が反応しやすいです。
エントリー解説
では今回のCRTとUnmitigated FVGを利用したエントリーまでの流れについて解説します。
マルチタイム戦略で、上位足は1時間足、下位足は5分足とします。
ロングエントリー

ロングの流れは以下の通りです。
- 1時間足が上昇トレンド中でUnmitigated FVGまで押してCRTのスイープが生じる(2本目の足が確定する)
- 5分足で反発の過程でFVGが生じる
- FVGまで押してきたところでエントリー
実際のチャートで見ていきましょう。
まずは1時間足チャートで、未到達のFVGまで押して、CRTのスイープが生じるまで待ちます。

このチャートでは一番右の足が前の足の安値をスイープして反転しています。また、スイープした先には未到達のFVGが存在しています。
これを満たしたら5分足に切り替えます。
この時の5分足チャートは以下のようになっていました。

青色のゾーンは1時間足のFVGです。
当たってから反発していますので、ここからFVGが出るまで待ちます。

しばらくしてFVGが出ましたので、このFVGの一番上のところに買い注文を置きます。
損切はスイープの安値に置きます。利食いはリスクリワード1~2程度が良いでしょう。

その後、FVGに価格が入り込んできたのでエントリーとなります。

その後の動きです。
少し停滞してから大きく上げていきました。
ショートエントリー

ショートの流れは以下の通りです。
- 1時間足が下降トレンド中でUnmitigated FVGまで押してCRTのスイープが生じる(2本目の足が確定する)
- 5分足で反発の過程でFVGが生じる
- FVGまで戻してきたところでエントリー
では実際のチャートで見ていきましょう。
まずは1時間足からです。

1時間足は下降トレンド中で、チャートの一番右では下落で生じたFVGでスイープして下げてきています。
1時間足のセットアップは揃いましたので5分足チャートに変えます。
この時の5分足チャートはこのようになっていました。

FVGにタッチしてからの下げの途中でFVGが出現しています。
ここまで戻して来たらショートです。
その後、価格がFVG内に入ってきたのでショートです。

損切はスイープの高値に置いて、リスクリワードは1~2に設定します。

その後は波を描きながら下落していきました。
まとめ
今回は、CRTと未到達のFVGを組み合わせた手法について解説しました。
CRT単体をひとつの手法として使うのではなく、「流動性が回収されたことを確認するためのトリガー」として利用することで、より質の高いセットアップだけを選別できるようになります。
もちろん、どの手法にも100%はありません。実際のトレードでは相場環境や重要な経済指標、上位足のサポート・レジスタンスなども併せて確認することが重要です。
ぜひForex Tester Onlineなどの検証ツールを活用しながら、自分の得意な時間足や通貨ペアで検証してみてください。
「CRT+Unmitigated FVG」という考え方を取り入れることで、これまで見えていなかった高確率な押し目買い・戻り売りのポイントが見つかるはずです。

























