BPR × トレンド戦略 エントリー精度を極めるための実践チャート解説

今回はBPR(Balanced Price Range)を利用するトレード方法について解説します。

BPRを使ったトレード手法として、前回のヴェノムモデルでも解説しましたが、BPRは汎用性が高く、他の手法との相性も非常に良いです。

BPR自体も簡単に見つけられますので、相場分析をするに注目しておくことで、トレードの幅が広げられるでしょう。

BPRとは?

BPR(Balanced Price Range)とは下げと上げのFVGが重なる価格帯です。

上の図では赤のゾーンが下げのスイングの中で生じたFVGで、青いゾーンが上昇のスイングの中で生じたFVGです。

2つのFVGが重なる価格帯がBPR(Balanced Priced Range)となります。

FVGは価格が一方向に勢いよく進んだ不均衡(imbalance)な価格帯ですが、BPRはその不均衡が上下に重なって、買い手と売り手のバランスが取れた(ぶつかり合った)価格帯となります。

その結果として、価格が再度このレートまで戻してくると反発しやすい特徴を持つことになります。

BPRの価格帯が大きいほどこの傾向は強く反転しやすくなり、小さいほど影響力は弱まります。

BPRを使ってトレンドの押し目や戻りでエントリーする

それではBPRを利用するトレード手法について解説します。

前回の記事では特定の時間帯に生じたLiquidityを取った後に反転する際に生じるBPRを利用するヴェノムモデルを解説しましたが、それ以外にも用途は沢山あります。

まず基本としてトレンド方向に生じたBPRは強い反発ゾーンとして利用できます。

そのため、価格がBPRまで戻してきたところでエントリーすることで、損小利大かつ高勝率のトレードが出来ます。

ロングエントリーの例

流れとしては上昇トレンドで、その中でBPRが生じています。

そしてBPRが生じた後もトレンド方向のブレイクであるBOSとなって、そこからBPRまで押して強く反発しています。

これがBPRを利用するエントリーとしては最もお勧めできるやり方です。

また、状況によってはBPRの下のオーダーブロックまで下げてくることがありますが、この場合のオーダーブロックはより信頼性が高いものとなります。

ショートエントリーの例

このチャートではBPRが生じた後にCHOCHとなり、トレンドが下に転換しています。

その後、BPRまで戻してきてから更に下落しています。

このようにBPRが生じた後にBOSやCHOCHとなって、再度BPRまで戻すと、高い確率での反発が期待できます。

BPRを使ったトレンドフォローのチャート例

BPR→BOSやCHOCH→BPRでエントリーの流れは、比較的多く見られます。

エントリー例となるチャートをご紹介します。

トレンドの押し目でBPRが生じた後に高値を更新してBPRで反発するケースです。
2回とも大きく取れています。

 

下降トレンドの戻りで生じたBPRです。

このケースでは一時的にBPRを上抜けてしていますが、このBPRより上は強いオーダーブロックになるため、そのポイントで反転しました。

 

これは大きな動きが生じたためにBPRが直近で2つできたケースです。

この場合では上の方のBPRまで戻して反転しています。

BPRを使う際の注意点

BPRは比較的簡単に見つけられて効果の高い価格帯ですが、注意点もあります。

明確にトレンドに逆らう場合はブレイクする可能性が高い

BPRは価格が反発しやすい価格帯として機能ますが、トレンドとは逆向きのBPRはブレイクされやすいです。

例えば下のチャートをご覧ください。

流れとしては上昇トレンドでその中の押し目を形成するところでBPRができています。

このBPRはレジスタンスとして機能しやすいですが、流れが上昇トレンドのため簡単にブレイクされて行っています。

こういった動きが出やすいため、トレンドから明らかに逆張りになるようなポイントでのエントリーは避けた方が良いでしょう。

次は下降トレンド時の逆張りBPRです。

こちらの方の流れは下降トレンドで、その戻りの中でBPRができています。

このBPRはサポートとして機能しやすいですが、トレンドが下向きのためBPRが確定した次の足でBPRを下抜けてブレイクしていっています。

レンジ相場に注意

BPRはレンジ相場では効果を発揮しにくいです。

特に長く続く横ばいの動きの中でBPRが生じても微反発程度で終わることが多いですので、しっかりと相場に動きがあるときだけにBPRを利用しましょう。

BPR形成後、BOSやCHOCHしなくてもBPRで反発することはある

先ほどは、BPR形成後にBOSやCHOCHといった構造の変化が生じた後にBPRまで戻ってきたところでエントリーと解説しました。

しかし、BOSやCHOCH無しでも反発する現象も良く見られます。ただし、ちょっとした反発で終わることもあるので多少の注意は必要です。

以下はポンドドルの4時間足チャートです。

トレンドの押し目から反発する過程でBPRが出てきています。
BPRが出た後は、高値を更新せずに再度BPRまで戻してから反発しています。

これを15分足に切り替えてみましょう。

白い縦の破線が4時間足でBPRが確定したポイントです。
その後は少し横ばいが続いてから4時間足BPRまで下げて反発しています。

上位足でBPRに入ったタイミングで下位足に切り替えて、しっかりと反発したところでエントリーすることで、反発をピンポイントで取ることもできます。

ただし、上位足のトレンドがしっかりとしていない場合は早めに利食うことをお勧めします。

まとめ

今回はBPR(Balanced Price Range)を活用したトレード手法について解説しました。

BPRは、上昇・下降それぞれのFVG(Fair Value Gap)が重なった価格帯であり、買い手と売り手のバランスが取れた重要なゾーンです。

この価格帯に価格が戻ってくると、高い確率で反発する傾向があります。

ただし注意点もあります。
トレンドに逆らう方向でのBPRは簡単にブレイクされやすく、またレンジ相場では反発が弱くなるため、必ず「トレンドの方向性」と「相場の環境認識」を意識する必要があります。

BPRは見つけやすく汎用性も高いため、他の手法と組み合わせることで、勝率の高いトレード戦略を構築できます。

今回の記事を参考に、ぜひあなたのトレードにBPRを取り入れてみてください。

 

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