少し遅れてしまいましたが、10月4日は投資の日でした。
語呂合わせで「とうし」となるわけですが、私はなかなか良い時期に投資の日がやってくるものだなと感心してしまいました。
その理由は、1年の中でも10月と11月は比較的相場が良く動く時期だからです。
これから投資やトレードを始めようと思う方にとっては、秋のシーズンは丁度いい時期だと私は思っています。
しかし、これは私の経験則に依存する意見で、実際に秋のシーズは他のシーズンと比較してどれだけよく動くものなのか?という疑問が生じました。
「気になったらすぐ検証!」
これが私のトレードにおけるモットーですので、早速過去のデータを利用して秋のシーズンの動きについて検証しました。
検証内容
■目的
1年の中で、10月、11月は本当によく動くのかどうかを調査する
■検証通貨ペア
ドル円、ユーロドル、ユーロ円、ポンドドル、ポンド円
■検証方法
月足データを用いて、各月でどれだけの変動率だったのかを求める。
これを2005年から2015年までの10年分行い、各月の平均を求めグラフ化する。
検証結果
各通貨ペアにおける10年平均の月別変動率は以下の通りとなりました。
ドル円
4月から9月までは変動率は落ち込み、10月~翌年3月までは上昇する結果となりました。
正に私の感覚通りです。
ユーロドル
ユーロドルは月によって浮き沈みが激しいです。
しかし、やはり10月から1月までは総じて変動率が高い傾向にあります。
ユーロ円
ユーロ円はやユーロドルと似た推移です。
夏には動きが悪くなりますたが、秋口からはよく動く点に違いはありません。
ポンドドル
ポンドドルは月によって大きな波を描きますが、夏に動きが悪くなってから秋から年始まではよく動く傾向にあります。
ポンド円
ポンド円はドル円とポンドドルの融合とうことで、10月から2月辺りまでよく動いていることが分かります。
5つの通貨ペアの平均
5通貨ペアの平均を見ても10月の変動率は高いことが分かりました。
そして、それから数ヶ月間は市場に動きが出やすい傾向にあります。
考察
同じ通貨ペアでも年によってバラつきもありましたし、10年平均で見ても通貨ペアによってグラフの波の形、変動率自体も大きく違いますが、全体の傾向としては6月から8月は落ち込む時期、10月から1月まではよく動く傾向にあると言えるのではないでしょうか?
また、他にもこの検証から分かる事として以下の点が挙げられます。
・月足の変動率で見ると、12月の変動率も高い水準にある。
ドルストレートよりもクロス円の方が変動率が高いのは当然ですね。
例えばユーロ円はユーロドルとドル円の2つの通貨ペアの動きの影響を強く受けますから、両方が同じ方向に動いた時は必然的に大きな動きになります。
一方で12月の変動率が高い水準になるのは意外でした。
1日単位の値幅は小さいイメージが大きいのですが、流動性が低下している時に一気に動くこともありますし、クリスマスが終わって大晦日までもよく動きますから、そういったことが要因で高い変動率になっているのでしょう。
このデータをトレードにどう活かす?
今回作成したグラフは、各通貨ペアにおいて、毎月の戦略を立てる際に役立つと思います。
よく動く月は頑張って、そうでない月は程々にしておいて・・・と緩急をつけてトレードをすることもできますし、大きく動きやすい月ではポジションを長めにホールドしたりすることで、かなりの利大を狙う事も可能です。
また、時期を狙ってトレードするのであれば、6月から8月までは思い切ってトレードを休むのも有りですね。この期間は大して美味しくないと考えて、手法の検証や練習、新しい手法の開発などに勤しむというやり方もいいと思います。