ボリンジャーバンドは相場のボラティティやトレンドの向き、そして勢いまでを示す非常に優れたインジケーターです。

ジョン・ボリンジャーによって考案されたこのインジは、今では世界中で利用され、どのチャートソフトでも表示することできますし、ボリンジャーバンドを利用した手法も数多く存在します。

そんな人気の高いボリバンですが、考案者のジョン・ボリンジャーが「相対性」を重要視していることはあまり知られていません。

彼の書籍である「ボリンジャーバンド入門」を読めば、それは明らかではあるものの、ボリバンの相対性から得られる優位性については、あまりネット上の記事では見かけないのが現状です。

そこで今回はボリンジャーバンドの「相対性」とそれを利用したトレード手法について解説していきたいと思います。

 なお、今回の記事で解説するチャートには、20期間、1、2、3σを表示させたボリバンを使用しています。±1σは緑色の点線、±2σは緑色の実線、±3σは黄色の実線です。

ボリンジャーバンドの基本

移動平均線に加えて標準偏差を追加することで、ボラティリティの概念をチャート加えることに成功したのがボリンジャーバンドです。

ボリンジャーバンドから読み取れる相場の動きとして有名なものとして以下の3つがあります。

  1. スクイーズ
  2. エクスパンション
  3. バンドウォーク
それぞれの状態について解説します。

スクイーズ

スクイーズとは一種のレンジ相場で、ボリンジャーバンドのバンド幅が非常に狭く収縮している状態のことを言います。バンド幅はボラティリティを示していますので、視覚的にも動きが無い状態が確認出来ます。

この時はミドルバンドである移動平均線は横を向き、方向性のない上下を繰り返すことになります。

 相場がスクイーズの時は±2σでの逆張りが良いと言われていますが、個人的にはその後に発生するエクスパンションを狙う方が良いと思います。

エクスパンション

相場がスクイーズの状態となり、バンドが極端に狭くなると、次はエクスパンションと呼ばれるボラティリティが一気に拡大する動きが発生します。

このエクスパンション発生時は勢いが強く、初動ではバンドの+3σも突き抜ける事もよくあります。また、エクスパンション時の大きな特徴として、トレンドとは反対方向のバンドも大きく広がっていくことが観察されます。

そしてある程度エクスパンションが進み、動きが落ち着いてくると反対側のバンドがトレンド方向を向きます。この時がエクスパンション終了となります。

 ボリンジャーバンドを使ったトレード手法の中に「バンドブレイク」というものがあります。これはスクイーズからエクスパンションの初動を狙っていくやり方になります。

バンドウォーク

エクスパンション終了後は再びスクイーズの動きに戻ることもありますが、相場の勢いが強い場合はそのままトレンドが継続します。

この時によく見られるのが「バンドウォーク」という状態で、ボリンジャーバンドのミドルバンド~2σ間を上下しながらトレンドが進みます。

上位足がバンドウォーク中の場合は、下位足で押し目を取っていく戦略を使うと効率よく勝つことが出来ます。

ボリンジャーバンドの相対性について

それでは本題に入っていきます。

ボリンジャーバンドの相対性とは一体何か?というと、ローソク足とバンドの位置関係です。
具体的には、ローソク足がミドルバンドであるMAからどれだけ離れているか?を考慮して高値と安値を決めていきます。

下のチャートをご覧ください。

チャート中盤過ぎまではバンドウォークが続き、その後少しスクイーズしてバンドが収縮後、チャート右端では上方向にエクスパンションする、という流れです。

この中のAとBの箇所に注目してください。
初動でAまで下落が進み、それから少し戻してから再度Bまで下げています。

では、AとBではどちらがトレンドの安値かになるでしょうか?
当然レートが下にあるBになります。

しかし、ボリンジャーバンドの相対性の考えを取り入れるとまた違った答えになるのです。
それは安値のポイントがボリンジャーバンドのどこに位置するか?という基準です。

上のチャートで言えば、Aは-2σを割っていますが、Bでは-2σよりも内側に位置しています。
つまり、Aの方がミドルバンドから「相対的に」離れているため、この解釈ではAが安値となるのです。

 再度書きますが、絶対的な尺度で言えば当然Bの方が安値です。
ですが、ミドルバンドからどれだけ離れているか?で考えればAになりますので、Aが相対的な安値となります。

%Bを使うと、相対的な高値と安値が分かりやすくなる

ボリンジャーバンドから相対的な高値安値を見つける事は難しくはありませんが、もっと楽に判別できるインジケーターがあります。

それがBollinger Bands %Bです。

 

%Bはボリバンから派生したオシレータータイプのインジで、ローソク足がボリンジャーバンドのどの位置にあるかを示します。
下のチャートをご覧ください。

このチャートではボリバンの下に%Bを表示させています。
意味合いとしては以下のようになります。

  • ローソク足の終値がボリバンの2σを実体で上抜けると%Bは1を超える
  • ローソク足の終値がボリバンの-2σを実体で下抜けると、%Bは0以下になる
  • ローソク足の終値がミドルバンド上にあると%Bは0.5になる

このインジを使えば、ボリンジャーバンドの相対的な高値や安値が一目で分かるので非常に便利です。

ではもう一度下降トレンドにおける絶対的な安値と相対的な安値について見てみましょう。

Bが絶対的な安値です。
そしてこの流れの中で%Bが最も下にある足のAが相対的な安値になります。

AとBを比較すると、レートとしては明らかにBの方が下にあります。
しかし%Bを見るとAの方が下にあり、Bの方が上にあります。つまり、ダイバージェンスを示しています。

ダイバージェンスと言えばトレンドの転換です。
ボリンジャーバンドにおいても、絶対的な高値安値と相対的な高値安値にギャップが生じたときは、トレンドの転換が発生しやすいと考えます。

  高値や安値を更新しているのに、ミドルバンドからの相対的な距離が小さくなっていると言うことは、それだけトレンドの勢いが弱くなっている、と私は解釈しています。

ボリバンの相対性を利用したトレード手法

それでは、ボリンジャーバンドによる相対的な高値安値と絶対的な高値安値の間にダイバージェンスが発生したときに使える逆張り手法をご紹介します。

解説刷るエントリーはショートの場合になりますので、ロングは逆になります。

 上位時間足も同じ方向のトレンドの場合はこのエントリーは止めてください。
上位足のサポレジ付近までレートが近づいた時に逆張りエントリーを使うと効果的です。

1.エクスパンションが発生する

スクイーズが長く続くとボラティリティが一気に拡大してエクスパンションが始まります。
このエクスパンションはボリバンの両端が拡大することからも分かりますが、Bollinger Bandwidthというインジを使用すると、さらによく分かります。

上のチャートの真ん中の水色のラインがBandwidthで、ボリバンの幅に連動して上下しています。

スクイーズからエクスパンション発生となると、Bollinger Bandwidthが綺麗な右肩上りとなるので、エクスパンションの発生が視覚的にわかります。

2.初動で2σを抜けてから押しが入り、再度絶対的な高値を更新する。

エクスパンションの初動で2σを抜けてから少し押しが入り、再上昇して高値を更新します。

この時、トレンドの高値を付けた足と初動の足の%Bを比べると、初動の%Bの方が値が大きくなっていおり、ダイバージェンスが発生している事を確認します。

この時点ではまだ逆張りしません。
まだトレンドが続いてさらに高値を更新していく可能性が十分にあるからです。

3.ボリンジャーバンドの両端が丸まってきたら逆張りのエントリー

ダイバージェンスをしたままボリバンの両端が丸くなってきたらトレンドの勢いがなくなってきたと考えて逆張りのショートを入れます。

もっと早くリスクを取りたい場合はBandwidthが下を向いてきた時点でも構いませんが、その分だけ勝率は落ちます。

損切りは絶対的な高値より少し上に置きます。
利食いは高勝率を狙うならミドルバンド付近、リスクリワードを考慮に入れるなら-2σ、相場の状況に合わせてもっと伸ばす、といったやり方が良いかと思います。(分割利食いも可能です)

ロングの場合

ロングの考え方もショートと全く同じです。
下のチャートでは2回ロングエントリーのポイントがありました。

まず1回目のロングですが、これは損切りですね。
それから再度絶対的な安値を更新しましたが、相対的な安値は更新とならず、再度ダイバージェンスが生じて2回目のエントリーで勝ちとなっています。

傾向として、1回目のエントリーで失敗して、再度安値を更新するも、やはりダイバージェンスが続いて2回目のエントリーチャンスとなる場合は高勝率になります。

ボリバンは奥が深いので、使い道は多い

以上、ボリンジャーバンドの相対性の解説と、相対性を利用したトレード手法のご紹介でした。

ボリバンは順張りも逆張りにも使える優れた指標です。
単に±2σにタッチしたから逆張りする、といった使い方も悪くはありませんが、もっと深いレベルの使い方をすれば、さらに相場の環境認識がしやすくなりますし、手法の幅も増えることでしょう。

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