超ビックリ!8月の「アノマリー」にはこれだけのエッジがあったなんて!

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7月の終わりから相場の方のボラティリティが小さくなってきています。
そして8月に入って更に動きが悪くなることが予想されます。

毎年の事なのですが、私は8月と12月はトレードを休んでいます。
その理由はもちろん「相場が動かないから」です。

付け加えるなら、「相場の流動性の低下によって予想外の急激な動きをして
損失を被る可能性を減らしたい」、もっと言えば「夏は相場を忘れたい
という理由もあります(笑)

デイトレーダーならば収益の機会もそれなりにあるかもしれませんが、
私の様なスイングトレーダーにとっては日足レベルで動かない相場は
ストレスも溜まるので避けたいのです。

今回は8月の相場について色々な角度から考察したいと思います。

7月後半から8月に相場が動かなくなる理由

7月後半から8月に相場が動かなくなる理由は、銀行やファンドを含めた世界中の
トレーダー・投資家の多くが休暇を取るからです。

外国為替市場における「投機マネー」は輸出入業者や旅行者等による「実需」よりも
圧倒的に多いため、市場の流動性も低下して閑散とした枯れた相場になるのです。

また、取引量が極端に低下することから、ちょっとした投機筋の買いや売りの取引で
大きく相場が動きやすくなる傾向も無視できません。

以上の事から、この時期の相場には目立った2つの問題点があると言えます。

1.ボラティリティ低下にるトレード機会の減少
2.突発的な動きによる予想外の損失を招くリスク

この2つは矛盾するようにも思えますが、突発的な動きは本当に短時間で
終わってすぐにレンジ・・・という流れになりやすく、大きな流れに乗ろうとしても
損切りになることもよくあるのす。

8月のアノマリーについて

8月の相場にはアノマリーがあると言われています。

アノマリー(英語:Anomaly)とは、ある法則・理論からみて異常、または説明できない事象や個体等を指す。科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む。すでに説明できるようになった現象でも、アノマリーあるいは異常という名称がそのまま残ったものも多い。
Wikipediaより

為替市場がランダムであるならば、特定の月に際立った動きの傾向が見られる
ことは無いはずなのですが、8月の相場は円高に進みやすい傾向があるのです

ご存知の方も多いと思います。
この理由として、毎年8月中旬に日本が保有する米国債の利子の支払いがあり、
その利子を日本円に両替するために、「ドル売り円買い=ドル円ショート」
の実需の取引が行われるから、と言われています。

実際に支払われた利子のすべてを日本円に両替するのかどうかは分かりませんが、
閑散とした相場の中で、「実需」としての大量の円買いの取引があれば、
相場へのインパクトはかなり大きくなることは予想に難くありません。

なぜなら、「投機」の取引なら必ず為替損益を確定するために反対売買する必要が
ありますが、「実需」の取引は反対売買されず、そのポジションは永く相場に
インパクトを与えたままになるからです。

この辺につきましては、実戦 生き残りのディーリングという本で、
タペストリー理論」として詳しく解説してあります。
勉強になる本ですので、読んでみられることをお勧めしています。

実際、どれくらいアノマリーなの?

8月は円高になりやすいと言われても、あまりパッとしません。
実際に過去の8月のドル円相場を見て、どれくらい「アノマリー」が機能して
いるのかを調べてみました。

■調査期間
1980年から2015年まで36年間のドル円の8月の相場。

■調査方法
各年8月の月足より「終値-始値」を求め、この値がプラスならば月足が陽線、
逆にマイナスなら月足が陰線と判定して、8月の相場が本当に陰線の出現率が
高いのかを確認する。

■調査結果

年月 終値-始値(pips) 陽線or陰線
1980年8月 -790 陰線
1981年8月 -1488 陰線
1982年8月 449 陽線
1983年8月 275 陽線
1984年8月 -386 陰線
1985年8月 137 陽線
1986年8月 70 陽線
1987年8月 -875 陰線
1988年8月 372 陽線
1989年8月 780 陽線
1990年8月 -207 陰線
1991年8月 -40 陰線
1992年8月 -412 陰線
1993年8月 0 -
1994年8月 127 陽線
1995年8月 899 陽線
1996年8月 205 陽線
1997年8月 240 陽線
1998年8月 -556 陰線
1999年8月 -510 陰線
2000年8月 -265 陰線
2001年8月 -621 陰線
2002年8月 -139 陰線
2003年8月 -363 陰線
2004年8月 -192 陰線
2005年8月 -197 陰線
2006年8月 274 陽線
2007年8月 -282 陰線
2008年8月 87 陽線
2009年8月 -165 陰線
2010年8月 -227 陰線
2011年8月 1 陽線
2012年8月 27 陽線
2013年8月 26 陽線
2014年8月 124.9 陽線
2015年8月 -267.3 陰線
合計 -3888.4  陽線:16回

陰線:19回

過去36年間で見ると、8月の相場は陽線16回、陰線19回、十字線1回と際立った
アノマリーは確認できませんでした。
しかし、この期間の「終値-始値」を合計してみると、8月の相場だけで
約39円も円高に向かっていました。

これは、1980年から毎年8月の頭にショートして8月の終わりにエグジットする
だけで合計で3900pips近くも得られたという意味になります。(スプレッドを除く)

 

またこの表をよく見ると、1998年から明らかに陰線の出る傾向が高まっています
1998年以降では、陽線6回、陰線12回と圧倒的です。

更に、この期間に出現した陽線の上げ幅と陰線の下げ幅を比較してみると、
圧倒的に陰線の下げ幅の方が大きい傾向にあることが分かります。

1998年以降の8月における「終値ー始値」の合計は約-32円となり、
1998年から8月の頭にドル円をショートして、8月の終わりにエグジットするだけで
約3200pipsも得られた計算になります。

以上をまとめると、ここ18年間で8月の円高のアノマリーの傾向は強くなっており、
確かに8月の月足は陰線になる確率が高く、更には陽線の実体よりも陰線の実体の方が
大きい傾向にある、という事になります。

無視できないくらいのエッジがありそうだ

もう一度1998年から8月の頭にショートして、8月の終わりにエグジットする戦略の
成績について考察してみましょう。

トレード回数:18回
勝率:66.7%
獲得pips:3244pips(スプレッドを除く)
プロフィットファクター:7.01

かなり凄い成績ではないでしょうか?
ただしあくまでこれは結果論です。今後もこの傾向が続くか分かりません。

しかし、8月のアノマリーには具体的にこれだけのエッジがあったという事実は
知っておいてもいいと思います。

私も検証してビックリしています(笑)

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