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ランダムウォーク理論と言う言葉をご存知でしょうか?

ランダムウォーク理論とは、マーケットの成熟度が高ければ、
相場の変動はランダムに、そして対数正規分布に従うといものです。

市場の動きはランダムである。
世界で最初にこう結論付けたのは、20世紀初頭のフランスのルイ・バシュリエという数学者で、当時はほとんど話題にもなりませんでした。

それからしばらくして後の経済学者がバシュリエの理論を取り上げて検証し、効率的市場仮説及びランダムウォーク理論が確立されました。

しかし本当に市場がランダムなのかどうかについては、投資家側と学者側で大きく意見がことなっており、バシュリエの発表から100年経った現在でも、市場はランダムなのかどうかの論争は繰り広げられています。

きっとこの記事を読んでいるトレーダーの貴方は、
「相場がランダムなんて馬鹿馬鹿しい」
と思っているでしょう。

当然です。
市場が本当にランダムならば、市場を一切予測できず、相場に勝つことも出来ないと結論付けられますから、トレーダーの仕事が全否定されることになります。

言うまでもなく、今まで公開されてきたトレードの理論、手法、商材は全て「間違っていた」ことになります。

さて、このランダムウォーク理論、本当なのでしょうか?

相場がランダムになる条件

図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべてという本によると、市場がランダムになるには以下のような条件が必要だそうです。

・情報コストはゼロ
・取引コストはゼロ
・投資家が合理的に判断する

情報コストと取引コストは、インターネットが普及したおかげで随分と安くなりました。

特に情報については、FX業者の配信するニュースを見れば、リアルタイムで何が起こったのかを知ることが出来ますし、その料金は無料です。

しかし、ここで言う「情報」にはインサイダーな情報も含まれます。
インサイダーな情報コストもゼロならば、例えば、雇用統計発表前に誰もが結果を知り得ることになります。

発表する前に既に誰もが結果を知っている状態が現実となると、雇用統計発表直後のあの強烈な動きは無くなると考えられますが、、現実ではそんなことありませんね。

 

また取引コストも業者間の激しい競争によって実質の手数料であるスプレッドも限りなく狭くなっています。

それでも、ブローカーを通して取引する以上は、取引コストがゼロという段階にまでは来ていないのが現実です。

投資家は合理的?

では、投資家が合理的に判断するというのはどうでしょうか?
ここの合理的というのは、市場参加者が全て自身の利益を最大化するように動くという意味です。

外国為替市場の取引量は、1日平均で約5兆3千億ドル。(2013年)
グローバル化によって、年々取引額が増えてきています。

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(表は上田ハーローより)

外国為替市場では、表のように様々な形で取引されていますが、これら取引の全てが、為替差益を求めるために取引されたわけではないのは言うまでもありません。

為替取引の中には実需があります。
為替リスクのヘッジのための売買もあります。

こういったことを考慮すると、外国為替市場における取引の約6割が為替差益を求めない取引であるそうです。(通貨投資戦略より)
つまり、取引の半分以上が為替差益を求めない以上、為替差益を求める者にとっては、市場の歪み=利益の源泉があることになります。

また、市場の取引の4割の金額を占める為替差益を狙う投資家・トレーダーの全てが合理的とはいえません。

経験が浅いトレーダーほど合理的から遠い立場にありますし、大金を動かす銀行のディーラーも、その時のストレスによってはミスもするでしょう。

以上を踏まえると、トレーダーが市場から利益を得られる機会は十分にあると考えられます。

で、実際ランダムなの?

実は、ランダムウォークにも3種類あります。
このことについてはまたお話しするとして、私なりの結論を申し上げると、

市場は完全なランダムとはいえないが、ある程度ランダムであるのは否定できない。

と考えています。
市場を完全に予測することは出来ません。完璧な理論もありません。

しかし、ランダムに見えるような動きの中から、自分なりに市場の傾向を探っていけば、勝ち負けを繰り返しながらもトータルではプラスで終われるであろう売買チャンスを知ることが出来るはずです。

ランダムの要素は多いので、次のトレードで勝てるかどうかは分からないが、トレードを繰り返せば勝てる。

このことをしっかりと頭に入れて、優位性のあるトレードをしていけば、利益は必然的に積み重なっていくのです。